87.25 フォントパス (fontpath)

fontpath の設定は、フォントファイルを読み込む場合のファイルの検索パ スを追加定義します。今のところ、postscript 出力形式のみが fontpath をサポートしています。ファイルが現在のディレクトリに見つからなかった場 合、fontpath のディレクトリが検索されます。サポートしているフォント ファイルの形式に関するより詳しい説明は terminal postscript セクショ ンの文書中にあります。

書式:

     set fontpath {"pathlist1" {"pathlist2"...}}
     show fontpath

パス名は単一のディレクトリ名、または複数のパス名のリストとして入力しま す。複数のパスからなるパスリストは OS 固有のパス区切り、例えば Unix で はコロン (':'), MS-DOS, Windows, OS/2 ではセミコロン (';') 等で区切り ます。show fontpath, save, save set コマンドは、可搬性のために OS 固有のパス区切りをスペース (' ') で置き換えます。ディレクトリ名がエ クスクラメーションマーク ('!') で終っている場合、そのディレクトリのサ ブディレクトリも検索されます。

環境変数 GNUPLOT_FONTPATH が設定されている場合、その内容は fontpath に追加されますが、それが設定されていない場合システムに依存したデフォル トの値が使用されます。最初にフォントパスを使ったときに、その幾つかのデ ィレクトリが存在するかテストされ、セットされます。よって、一番最初の set fontpath, show fontpath, save fontpath や、埋め込みフォント を使用した場合の plot, splot は、少し時間がかかります。それを少し でも短くしたければ、環境変数 GNUPLOT_FONTPATH を設定してください。そう すればディレクトリのチェックは OFF になります。デフォルトのフォントパ スが何であるかは、show fontpath で見ることができます。

show fontpath は、ユーザ定義の fontpath とシステムの fontpath を別々 に表示しますが、save, save set コマンドは、ユーザ定義の fontpath のみを保存します。

gd ライブラリを通じてファイル名でフォントにアクセスする出力ドライバに 関しては、フォント検索パスは環境変数 GDFONTPATH で制御されます。

竹野茂治@新潟工科大学
2015年1月5日