全ての軸の (見出しのつく) 大目盛りは コマンド set tics で一度に制御 できます。目盛りは unset tics で消え、set tics で (デフォルトの状 態の) 目盛りがつきます。各単一軸の大目盛りの制御を行なう同様のコマンド があります (tics の前に軸名をつけたもの)。
書式:
set tics {axis | border} {{no}mirror} {in | out} {scale {default | <major> {,<minor>}}} {{no}rotate {by <ang>}} {offset <offset> | nooffset} {left | right | center | autojustify} { format "formatstring" } { font "name{,<size>}" } { textcolor <colorspec> } set tics {front | back} unset tics show tics
上の最初の書式のところに書いたオプションは、個々の軸にも、またはすべて の軸 (x, y, z, x2, y2, cb) にも適用できます。
tics の front または back の設定は、2D 描画 (splot は不可) にのみ すべての軸に 1 度適用されます。これは、目盛と描画要素が重なった場合に 目盛を描画要素の前面に出すか、奥に置くかを制御します。
axis と border は gnuplot に目盛り (目盛りの刻自身とその見出し) を、それぞれ軸につけるのか、境界につけるのかを指示します。軸が境界にと ても近い場合、axis を使用すると境界が表示されていれば (以下参照:set border (82.7)) 目盛りの見出し文字を境界の外に出してしまうでしょう。この 場合自動的なレイアウトアルゴリズムによる余白設定は大抵よくないものとな ってしまいます。
mirror は gnuplot に反対側の境界の同じ位置に、見出しのない目盛りを 出力するよう指示します。nomirror は、あなたが想像している通りのこと を行ないます。
in と out は目盛りの刻みを内側に描くか外側に描くかを切り変えます。
目盛りの刻みのサイズは scale で調整できます。< minor> の指定が省略さ れた場合は、それは 0.5*< major> になります。デフォルトのサイズは、大目 盛りが 1.0 で小目盛りが 0.5 で、これは scale default で呼びだせます。
rotate は、文字列を 90 度回転させて出力させようとします。これは、文 字列の回転をサポートしている出力ドライバ (terminal) では実行されます。 norotate はこれをキャンセルします。rotate by < ang> は角度 < ang> の 回転を行ないますが、これはいくつかの出力形式 (terminal) でサポートされ ています。
x と y 軸の大目盛りのデフォルトは border mirror norotate で、x2, y2 軸は border nomirror norotate がデフォルトです。z 軸のデフォルトは nomirror です。
< offset> は x,y かまたは x,y,z の形式ですが、それに座標系を選択して、 その前に first, second, graph, screen, character のいずれか をつけることもできます。< offset> は、目盛りの見出し文字列のデフォルト の位置からのずらし位置で、そのデフォルトの単位系は character です。 詳細は、以下参照: coordinates (10)。nooffset は offset を OFF にします。
デフォルトでは見出しラベルは、美しい結果を生むように、軸と回転角に依存 した位置に自動的に位置合わせされます。それが気にいらなければ、明示的に left, right, center のキーワードにより位置合わせを変更できます。 autojustify でデフォルトの挙動に復帰します。
オプションなしの set tics は、目盛りの刻みを内側にしますが、その他の 全てのオプションは直前の値を保持します。
大目盛り (ラベルのつく) の他の制御に関しては、以下参照: set xtics (82.96)。 小目盛りの制御に関しては、以下参照: set mxtics (82.43)。これらのコマンドは、 それぞれの軸に対して別々に軸の制御を提供します。
竹野茂治@新潟工科大学