75.22 Fontpath

fontpath の設定は、フォントファイルを読み込む場合のファイルの検索パ スを追加定義します。今のところ、postscript 出力形式のみが fontpath をサポートしています。ファイルが現在のディレクトリに見つからなかった場 合、fontpath のディレクトリが検索されます。サポートしているフォント ファイルの形式に関するより詳しい説明は terminal postscript セクショ ンの文書中にあります。

書式:

     set fontpath {"pathlist1" {"pathlist2"...}}
     show fontpath

パス名は単一のディレクトリ名、または複数のパス名のリストとして入力しま す。複数のパスからなるパスリストは OS 固有のパス区切り、例えば Unix で はコロン (':'), MS-DOS, Windows, OS/2, Amiga ではセミコロン (';') 等で 区切ります。show fontpath, save, save set コマンドは、可搬性のた めに OS 固有のパス区切りをスペース (' ') で置き換えます。ディレクトリ 名がエクスクラメーションマーク ('!') で終っている場合、そのディレクト リのサブディレクトリも検索されます。

環境変数 GNUPLOT_FONTPATH が設定されている場合、その内容は fontpath に追加されますが、それが設定されていない場合システムに依存したデフォル トの値が使用されます。最初にフォントパスを使ったときに、その幾つかのデ ィレクトリが存在するかテストされ、セットされます。よって、一番最初の set fontpath, show fontpath, save fontpath や、埋め込みフォント を使用した場合の plot, splot は、少し時間がかかります。それを少し でも短くしたければ、環境変数 GNUPLOT_FONTPATH を設定してください。そう すればディレクトリのチェックは OFF になります。デフォルトのフォントパ スが何であるかは、show fontpath で見ることができます。

しかし、show fontpath は、ユーザ定義の fontpath と環境変数によるシス テム fontpath を別々に表示しますし、save, save set コマンドは、可 搬性の目的のためにユーザ定義の fontpath のみを保存します。

gd ライブラリを通じて TrueType フォントにアクセスできる出力ドライバも たくさんあります。これらのドライバに対するフォントの検索パスは、環境変 数 GDFONTPATH で制御されます。

竹野茂治@新潟工科大学
2011年3月7日