書式:
set terminal postscript {default} set terminal postscript {landscape | portrait | eps} {enhanced | noenhanced} {defaultplex | simplex | duplex} {fontfile [add | delete] "<filename>" | nofontfiles} {level1 | leveldefault} {color | colour | monochrome} {solid | dashed} {dashlength | dl <DL>} {linewidth | lw <LW>} {rounded | butt} {palfuncparam <samples>{,<maxdeviation>}} {size <XX>{unit},<YY>{unit}} {blacktext | colortext | colourtext} {{font} "fontname{,fontsize}" {<fontsize>}}
"Can't find PostScript prologue file ... "
landscape と portrait は出力が横置か、縦置かを選択します。 eps モードは EPS (Encapsulated PostScript) 出力を生成しますが、これ は通常の PostScript に、それを他の多くのアプリケーションで取り込むこと ができるようにいくつかの行を追加したものです (追加される行は PostScript のコメント行なので、よってそれ自身もちゃんと印刷できます)。EPS 出力を 得るには eps モードを使用し、1 つのファイルには 1 つのグラフのみ、と してください。eps モードではフォントも含めてグラフ全体がデフォルトの 大きさの半分に縮められます。
enhanced は拡張テキストモード (上付き文字、下付き文字、および複数のフ ォントの利用) の機能を有効にします。詳細は enhanced を参照してください。 blacktext は、たとえカラーモードでも全ての文字列を黒で書きます。
PostScript の両面印刷命令 (duplex) は、プリンタで 1 枚の紙に両面印刷す ることを可能にします。defaultplex はプリンタのデフォルトの設定を使用 し、simplex は紙の片面のみ印刷、duplex は 両面印刷を行ないます (あ なたのプリンタがそれを行なえないなら無視されます)。
"< fontname> " は有効な PostScript フォントの名前で、< fontsize> は PostScript ポイント単位でのフォントの大きさです。 標準的な postscript フォント以外に、数式を表現するのに便利な oblique Symbol フォント ("Symbol-Oblique") が定義されています。
default は全てのオプションを以下のデフォルトの値に設定します: landscape, monochrome, dashed, dl 1.0, lw 1.0, defaultplex, noenhanced, "Helvetica", 14pt。PostScript のグラフのデフォルトの大き さは、10 インチの幅で 7 インチの高さです。 オプション color はカラーを有効にし、monochrome は各要素を黒と白 描画します。さらに、monochrome は灰色の palette も使用しますが、 これは、明示的に colorspec で指定された部品の色を変更しません。
solid は全てのグラフの点線のパターンを実線で上書きします。 dashlength または dl は点線の線分の長さを < DL> (0 より大きい実数) に設定し、 linewidth または lw は全ての線の幅を < LW> に設定します。
デフォルトでは、生成される PostScript コードは、特にフィルタリングや filledcurves のようなでこぼこな領域のパターン塗りつぶしにおいて、 PostScript Level 2 として紹介されている言語機能を使います。PostScript Level 2 の機能は条件的に保護されていて、PostScript Level 1 のインター プリタがエラーを出さず、むしろメッセージか PostScript Level 1 による 近似であることを表示するようになっています。level1 オプションは、こ れらの機能を近似する PostScript Level1 で代用し、PostScript Level 2 コードを一切使用しません。これは古いプリンタや、Adobe Illustrator の 古いバージョンなどで必要になるかもしれません。このフラグ level1 は 出力された PostScript ファイルのある一行を手で編集することで、後から 強制的に PostScript Level 1 機能を ON/OFF にすることもできます。level 2 のコードが含まれている場合、上の機能は現われないか、このフラグがセ ットされた場合、あるいは PostScript インタプリタプログラムが level 2 以上の PostScript を解釈するとは言わなかった場合に警告文に置き換わり ます。
rounded は、線の端や接合部を丸くし、デフォルトの butt は尖った端と 角張った接合部を使用します。
palfuncparam は set palette functions から出力の傾きをどのようにコ ード化するかを制御します。解析的な色の成分関数 (set palatte functions で設定される) は、postscript 出力では傾きの線形補完を用いてコード化さ れます: まず色の成分関数が < samples> 個の点で標本化され、そしてそれら の点は、結果として線形補完との偏差が < maxdeviation> 以内に収まるように 削除されます。ほとんど全ての有効なパレットで、デフォルトの < samples> =2000 と < maxdeviation> =0.003 の値をそのまま使うのが良いでしょう。
PostScript 出力のデフォルトの大きさは 10 インチ x 7 インチです。EPS 出力のデフォルトの大きさは 5 x 3.5 インチです。オプション size は これらをユーザが指定したものに変更します。デフォルトでは X と Y のサ イズの単位はインチとみなされますが、他の単位 (現在は cm のみ) も使う ことはできます。描画の BoundingBox (PostScript ファイルの外枠) は、 サイズが変更された画像を丁度含むように正しく設定されます。 スクリーン座標は、オプション size で指定された描画枠の全体が 0.0 から 1.0 になります。 注意: これは、以前は、出力形式での設定よりも、コマンド set size で 設定した方がいい、と言っていたことの変更を意味します。以前の方法で は BoundingBox は変更されずに残ってしまい、スクリーン座標が実際の描 画の限界に対応していませんでした。
fontfile や fontfile add で指定されたフォントは、そのフォントのフ ォント定義を直接 postscript Type 1, TrueType フォントから gnuplot の postscript 出力の中にカプセル化します。よって、その埋め込まれたフォン トは見出し、タイトルなどに使うことができます。詳細は postscript fontfile を参照してください。fontfile delete によってフ ォントファイルを埋め込まれるファイルの一覧から取り除くことができます。 nofontfiles は埋め込みフォントのリストをクリアします。
例:
set terminal postscript default # 以前の postscript set terminal postscript enhanced # 以前の enhpost set terminal postscript landscape 22 # 以前の psbig set terminal postscript eps 14 # 以前の epsf1 set terminal postscript eps 22 # 以前の epsf2 set size 0.7,1.4; set term post portrait color "Times-Roman" 14 set term post "VAGRoundedBT_Regular" 14 fontfile "bvrr8a.pfa"
線の幅と点の大きさは set style line で変更できます。
postscript ドライバは約 70 種類の異なる点種をサポートしていて、これ は plot や set style line の pointtype オプションで選択できます。
gnuplot と Postscript に関する多分有用と思われるファイルが gnuplot の配布物、またはその配布サイトの /docs/psdos サブディレクトリ内にいく つか含まれています。そこには "ps_symbols.gpi" (実行すると postscript ドライバで使える全ての記号を紹介する "ps_symbols.ps" というファイルを生 成する gnuplot のコマンドファイル)、"ps_guide.ps" (拡張された書式に 関する要約と、文字列内で 8 進コードで生成されるもの、symbol フォント等 を含む PostScript ファイル)、"ps_file.doc" (gnuplot で作られる PostScript ファイルの構造の説明を含むテキストファイル)、 "ps_fontfile_doc.tex" (数式フォントの文字の一覧と LaTeX のフォントの埋 め込みに関する短い説明を含む LaTeX ファイル) があります。
PostScript ファイルは編集可能で、一度 gnuplot でそれを作れば、それを
望むように修正することは自由に行なえます。editing postscript の節を
参照すればそのためのヒントがいくつか得られるでしょう。