34.1.2 Binary general

general バイナリデータは、その形式に関する情報が必ずしもファイル内には なくても良く、ファイルの形式に関する詳細な情報をコマンドラインから与え ることで、そのデータを読み込むことが可能になります。そのオプションの書 式は一時的なユーザにはやや難解ですが、general バイナリは特に gnuplot を使い、多くのデータを送るようなアプリケーションに取っては有用です。

書式:

     plot '<file_name>' {binary <binary list>} ...
     splot '<file_name>' {binary <binary list>} ...

general バイナリ形式は、ファイル構造に関する情報に関連するキーワード、 すなわち array, record, format, filetype などを < binary list> 内に与えることで有効になります。それ以外の場合は matrix バイナリ形式と 見なされます。(詳細に関しては binary matrix 参照。)

バイナリ形式に関する情報が自動的にファイルから読み取ることができるよう な標準的なファイル形式もいくつかあります (その一覧を見るには、gnuplot の対話画面から show datafile binary してください)。それ以外の場合は コマンドライン、あるいはデフォルトの値を設定する必要があります。キーワ ードに関しては以下で説明します。

< binary list> に与えるキーワード filetype は、ファイルを読み込むのに 使用されるルーチン、すなわちデータの形式の扱いを制御します。サポートし ている filetype の一覧を見るには、show datafile binary filetypes と してください。filetype を指定しない場合の規則は、splot 用に binary キーワードが単独で与えられた場合は古典的な gnuplot バイナリ形式だと見 なされ、その他全ての状況、すなわち plot 用かまたは少なくとも一つの < binary list> キーワードが与えられたような場合は、raw バイナリファイル とみなされ、そのキーワードによってバイナリ形式が指定されます。

general バイナリデータファイルは 2 つの基本的なクラスに分かれますが、 それがどのように扱われるのかによって両方のクラスに入る場合もあります。 一つのクラスは、データは一様にサンプリングされていると見なされ、点の座 標は必然的にそこから生成されます。このクラスでは < binary list> キーワ ードを用いて全ての制御が行なわれます。そして、このクラスでの設定の優先 順位は、コマンドラインパラメータがファイル内のパラメータを上書きし、そ れはデフォルトの設定を上書きします。もう一つのクラスは、座標情報がファ イル内に含まれた複数のファイルの組のためのもの、あるいは gnuplot バイ ナリのような非一様な標本化を含み得る一つのファイルのためのものです。

gnuplot バイナリのような特殊なデータファイル以外では、一般にバイナリデ ータは概念上は ASCII データと同様に考えられます。各点は情報の列を持っ ていて、それは using によって結びつけられる < using list> で選択され ます。format 文字列が何も指定されなかった場合、gnuplot はバイナリ変 数の数を < using list> で与えられる最大の列番号に等しく取ります。例え ば using 1:3 の場合は 3 列ずつデータが読み取られ、2 番目のものは無視 されます。各描画スタイルにはその典型的なパラメータの個数があり、それに 基づく < using list> がデフォルトとして選択されます。例えば with image では デフォルトで using 1 が、with rgbimage ではデフ ォルトで using 1:2:3 が使われます。using で 点/線/index を表す特別 な文字は、一般にはバイナリデータでは使うべきではないことに注意してくだ さい。これを制御する < binary list> のキーワードがあります。


竹野茂治@新潟工科大学
2007年3月4日