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34.75 Xtics

x 軸の (見出しのつく) 大目盛りは コマンド set xtics で制御できます。 目盛りは set noxtics で消え、set xtics で (デフォルトの状態の) 目 盛りがつきます。y,z,x2,y2 軸の大目盛りの制御を行なう同様のコマンドがあ ります。

書式:

     set xtics {axis | border} {{no}mirror} {{no}rotate}
               {  autofreq
                | <incr>
                | <start>, <incr> {,<end>}
                | ({"<label>"} <pos> {,{"<label>"} <pos>}...) }
     set noxtics
     show xtics

同じ書式が ytics, ztics, x2tics, y2tics にも適用されます。

axisbordergnuplot に目盛り (目盛りの刻自身とその見出し) を、それぞれ軸につけるのか、境界につけるのかを指示します。軸が境界にと ても近い場合、axis を使用すると目盛りの見出し文字が余白に書かれてい る他の文字に重ってしまう可能性があります。

mirrorgnuplot に反対側の境界の同じ位置に、見出しのない目盛りを 出力するよう指示します。nomirror は、あなたが思っている通りのことを 行ないます。

rotate は、文字列を 90 度回転させて出力させようとします。これは、文 字列の回転をサポートしている出力ドライバ (terminal) では実行されます。 norotate はこれをキャンセルします。

x と y 軸の大目盛りのデフォルトは border mirror norotate で、x2, y2 軸は border nomirror norotate がデフォルトです。z 軸には、{axis $\vert$ border} オプションは無効で、デフォルトは nomirror です。z 軸の目盛 りをミラー化したいなら、多分 set border でそのための空間をあける必要 があるでしょう。

オプションなしで set xtics を実行すると、目盛りが表示される状態であ れば、それはデフォルトの境界、または軸を復元し、そうでなければ何もしま せん。その前に指定した目盛りの間隔、位置 (と見出し) は保持されます。

目盛りの位置は、デフォルト、またはオプション autofreq が指定されてい れば自動的に計算されます。そうでなければ、次の 2 つの形式で指定されま す:

暗示的な $<$start$>$, $<$incr$>$, $<$end$>$ 形式は、目盛りの列を $<$start$>$ から $<$end$>$ の間を $<$incr$>$ の間隔で表示します。$<$end$>$ を指定しなければ、それは無限大 とみなされます。$<$incr$>$ は負の値も可能です。$<$start$>$$<$end$>$ の両方が指 定されていない場合、$<$start$>$ は -∞、$<$end$>$ は +∞とみなされ、目盛りは $<$incr$>$ の整数倍の位置に表示されます。軸が対数軸の場合、目盛りの間隔 (増分) は、積因子として使用されます。

例:

目盛りを 0, 0.5, 1, 1.5, ..., 9.5, 10 の位置に生成

     set xtics 0,.5,10

目盛りを ..., -10, -5, 0, 5, 10, ... に生成

     set xtics 5

目盛りを 1, 100, 1e4, 1e6, 1e8 に生成

     set logscale x; set xtics 1,100,1e8

明示的な ("$<$label$>$" $<$pos$>$, ...) の形式は、任意の目盛りの位置、あるいは 数字でない見出しの生成も可能にします。目盛りの一揃いは、位置とその見出 しからなる組の集合です。見出しは二重引用符で囲まれた文字列であることに 注意してください。それは、"hello" のような固定文字列でも構いませんし、 "%3f clients" のようにその位置を数字に変換する書式文字列を含んでも構い ませんし、空文字列 "" でも構いません。より詳しい情報については set format を参照してください。もし、文字列が与えられなければ、デフォルト の数字の見出しが使用されます。この形式では、目盛りは位置の数字の順に与 える必要はありません。

例:

     set xtics ("low" 0, "medium" 50, "high" 100)
     set xtics (1,2,4,8,16,32,64,128,256,512,1024)
     set ytics ("bottom" 0, "" 10, "top" 20)

2 番目の例では、全ての目盛りが見出し付けされます。3 番目の例では、端の ものだけが見出し付けされます。

しかし指定しても、表示されるのはあくまで描画範囲のものだけです。

目盛りの見出しの書式 (または省略) は set format で制御されます。ただ しそれは set xtics ($<$label$>$) の形式の明示的な見出し文字列が含まれ ていない場合だけです。

(見出し付けされない) 小目盛りは set mxtics コマンドで追加することが 出来ます。

時系列データの場合、位置の値は timefmt の書式にしたがった日付、また は時刻を引用符で囲んで与えなければいけません。$<$start$>$, $<$incr$>$, $<$end$>$ 形式を使う場合、$<$start$>$$<$end$>$timefmt に従って与えますが、 $<$incr$>$ は秒単位で与える必要があります。その時刻は実際には set format で与えた書式に従って表示されます。

例:

     set xdata time
     set timefmt "%d/%m"
     set format x "%b %d"
     set xrange ["01/12":"06/12"]
     set xtics "01/12", 172800, "05/12"


     set xdata time
     set timefmt "%d/%m"
     set format x "%b %d"
     set xrange ["01/12":"06/12"]
     set xtics ("01/12", "" "03/12", "05/12")

これらは両方とも "Dec 1", "Dec 3", "Dec 5", の目盛りを生成しますが、2 番目の例 "Dec 3" の目盛りは見出し付けされません。
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Shigeharu TAKENO
2003年 1月 16日