1 はじめに

ゲームなどで熱中すると、 つい意地になって次に勝つまでやろうと決めてしまったり またはやめにくいときに、次に負けたらやめよう、 などと考えてしまうことがある。 しかし、果たしてこれらは得なのだろうか。

これを次のような単純な問題で考えてみることにする:

何回でも行うことのできるくじがあり、 そのあたりの確率は常に $p$ ($0<p<1$) であるとする。 あたりがでると賞金は $A$ 円もらえ、 はずれの場合は $B$ 円払わなければならない。 このとき、次のいずれが得か。
  1. あたるまでひたすらやり続け、あたったらそこでやめる。
  2. あたるまで、または $N$ 回になるまでやり続け、 あたったらそこでやめ、$N$ 回やったらあたってなくてもそこでやめる。
  3. あたってもはずれても $N$ 回やる。

もちろん、$p$, $A$, $B$, $N$ によってどれが優位かは 変わってくるだろうが、その様子を調べてみることにする。

なお、ここでは期待値を用いて比較することにする。

竹野茂治@新潟工科大学
2007年4月28日