1 はじめに

高校では教わらないが、そして実は大学でも普通は教わらないが、2 次方程式と同様に 3 次方程式にも解の公式があり、 すべての 3 次方程式は、3 乗根と平方根と複素数を使って 解を表すことができる。

しかし、その公式は 3 乗根と平方根の 2 重根号で表現され、 方程式が例えば整数などの簡単な解を持っていても、 その公式を使うとそれが 3 乗根と平方根の 2 重根号で書かれてしまって、 それが簡単な解であることがわからない、という問題もある。

本稿ではそれを逆用し、3 次方程式の解を利用して 3 乗根と 平方根の 2 重根号を外す方法について考察してみたので、 ここにまとめておく。

竹野茂治@新潟工科大学
2018-03-02