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平成 13 年 5 月 23 日
定積分による置換積分、部分積分の公式について
新潟工科大学 情報電子工学科 竹野茂治

教科書 86 頁の定理 11.3 に次のような定理が載っている。


定理 1

  1. $x=\phi(t)$ は微分可能で $\phi(\alpha)=a$, $\phi(\beta)=b$ であるとき、

    \begin{displaymath}
\int_a^b f(x) dx = \int_\alpha^\beta f(\phi(t))\phi'(t) dt
\end{displaymath}

  2. $f=f(x)$, $g=g(x)$ が微分可能であるとき、

    \begin{displaymath}
\int_a^b fg' dx = [fg]_a^b - \int_a^b f'g dx
\end{displaymath}


しかし、例年この公式の運用に関する間違いや書き方が非常に多い。 代表的なものをあげる。

毎年色々な工夫をしてその公式を間違いなく運用できるように教えてきたが、 次のように考えることを提案してみたい。
  1. 定積分を

    \begin{displaymath}
\int_a^b f(x) dx = \left[\int f(x) dx\right]_{x=a}^{x=b}
\end{displaymath}

    と考える (置換積分でなければ ``$x=$'' とは書く必要はない)。
  2. 置換積分、部分積分はその $[ ]$ の中で不定積分として 行う。
これを用いた例を紹介する。


例 4


\begin{displaymath}
I = \int_0^{\pi/2} 3\sin^2 x\cos x dx
= \left[\int 3\sin^2 x\cos x dx\right]_{x=0}^{x=\pi/2}
\end{displaymath}

としまず、$[ ]$ 内を計算する。$u=\sin x$ とすると

\begin{displaymath}
\frac{du}{dx}=\frac{d}{dx}\sin x = \cos x \mbox{ より } du = \cos x dx
\end{displaymath}

となるので

\begin{displaymath}
I = \left[\int 3u^2 du\right]_{x=0}^{x=\pi/2}
= \left[u^3+C\right]_{x=0}^{x=\pi/2}
\end{displaymath}

となるが、ここから先は

\begin{displaymath}
I = \left[u^3+C\right]_{u=0}^{u=1} = (1+C)-(0-C) = 1
\end{displaymath}

でも

\begin{displaymath}
I = \left[\sin^3 x+C\right]_{x=0}^{x=\pi/2} = \sin^3\frac{\pi}{2} -\sin^3 0=1
\end{displaymath}

でもどちらでもいいだろう。要するに、代入する変数があっていればいい。 なお、$[ ]$ 内の $C$ はつけてもつけなくてもいい。



例 5


\begin{displaymath}
I = \int_0^{\pi/2} x\cos x dx =\left[ \int x\cos x dx \right]_0^{\pi/2}
\end{displaymath}

として、$[ ]$ 内を部分積分する。

\begin{eqnarray*}I & = & \left[\int x (\sin x)' dx\right]_0^{\pi/2} \\
& = & \...
...} + C\right)
-(0\sin 0 + \cos 0 + C)\\
& = & \frac{\pi}{2}-1
\end{eqnarray*}



$[ ]$ の中の $C$ はつけてもつけなくてもいい。





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Shigeharu TAKENO
2001年 8月 9日