3 次元の 1 次変換の変換行列 が直交行列で のとき、 この 1 次変換は回転変換、 は回転行列と呼ばれる。 それは、 の 列ベクトル は、 正規直交基底で、かつ軸方向の 基本ベクトル と同じ手系、 すなわち鏡像反転がなく何回かの回転で に 重なることから来ている。
通常 3 次元の回転変換は、 軸や 軸の回りの 3 回の回転 (オイラー角) の合成で表現されることが多いが (cf.[4])、 ここでは、その回転行列がある回転軸に対する 1 回の回転で表現されること、 およびその回転軸方向、回転角の取得方法について考える。
まず、前者であるが、まず回転行列は の固有値を持ち、 それに対する実数成分の単位固有ベクトル が取れる。
次に回転軸、回転角の取得だが、回転軸については固有値 1 の 単位固有ベクトル を取ればよい。 回転軸 に関する回転角 ( ) については、 と の間の角 ( ) は かまたは となるが、 は内積 で求められ、 が ( ) か ( ) かは、 内積 の符号で確認できる (図 6)。
正なら より であり、 負なら より となる。 なお、後者の場合は、回転軸を として、 回転角を としてもよい。 これで回転角も計算できることになる。なお、 は と の間の角としても求められる。例えば、
竹野茂治@新潟工科大学