LaTeX2HTML

名前
形式
説明
注意
タイトルやファイル名、セクション分けの制御用オプション
拡張機能や特別機能の制御用オプション
画像生成に関する制御用のスイッチオプション
ナビゲーションパネルの制御用スイッチオプション
他の文書へのリンクに関するスイッチオプション
ヘルプやトレースに関するスイッチオプション
スイッチオプション以外の他の設定用変数
参照
作者

名前

latex2html − LaTeX ファイルを HTML (HyperText Markup Language) 形式へ変 換

形式

latex2html [options] [target [target ...]]

説明

このマニュアルページは、 LaTeX2HTML ユーティリティについて説明してい ま す。これは、 LaTeX 文書を HTML 形式に変換する Perl プログラムです。この 変換プログラムは、引数として与えられた各ソースファイルに対して、対応 す る HTML ファイル群を含むディレクトリを作成します。詳細とサンプルは、 /usr/share/doc/latex2html/manual.ps.gz/usr/share/doc/latex2html/html/ に置かれているオンライン HTML マニュア ルを参照してください (訳注: これは Debian パッケージでインストールし た 場合の置き場所です)。

注意

こ の文書は、TeX 形式のマニュアルから抜き出したもので、現在のものに追随 しているとは限りません。正式な文書はオンラインマニュアルを参照してく だ さい (訳注: LaTeX2HTML 付属の文書は、「正式な文書」も含めいずれも長い間 更新されておらず、現状の LaTeX2HTML の仕様とはずれているところもかな り 見られますので注意してください)。

タイトルやファイル名、セクション分けの制御用オプション

-t <top-page-title>

こ れは以下の設定と同じです: $TITLE = <top-page-title> ; 文書名 として、このタイトルを使用します。 (訳注: -t は、 -title と指定 することも可能です。)

-short_extn

こ れは以下の設定と同じです: $SHORTEXTN = 1; 生成する HTML ファ イルの拡張子として .htm を使用します。これは、生成したファイ ル を CD-ROM や他のメディアに保存し、 3 文字までの拡張子しか使えな い OS でそれらを利用する際に特に有用でしょう。

-long_titles <num>

これは以下の設定と同じです: $LONG_TITLES = <num>; こ れ は、 各 HTML ページのファイル名として、標準的な名前である node1.html, node2.html,... の代わりに、そのページのセクション名 の 先 頭 の <num> 個の単語を文字 ’_’ でつないだものを使用します。コンマや標 準的な短い単語 (a an to by of and for the) はファイル名にも入れ ま せんし、勘定にも入れません。注意: このオプションは、注意して 使用してください。今のところ、名前が一意的であるかどうかや全 体 の 長さに関するチェックは一切行っていません。よって、この機能を 使用すると、非常に長いファイル名が作られる可能性があります。 ( 訳 注: セクション名が日本語の場合にはたいてい失敗すると思います ので、日本語の文書ではこのオプションは使わないでください。)

-custom_titles

これは以下の設定と同じです: $CUSTOM_TITLES = 1; これは、各 HTML ペー ジ の ファ イ ル 名 を、 標 準 的 な名前である node1.html, node2.html, ... の代わりに、 custom_title_hook とい う 名 前 の Perl サブルーチンを使って作ります。このサブルーチンを自分用に .latex2html-init ファイルに定義すれば、標準名を使用するデフォル ト を上書きできます。このサブルーチンは、セクションの先頭を引数 として取り、そして必要となる名前を返すか、空文字列 (デフォルト) を返す必要があります。

-dir <output-directory>

こ れは以下の設定と同じです: $DESTDIR = <output-directory> ; こ の場合、指定したディレクトリに出力をリダイレクトします。デ フォ ル トの挙動は、処理される文書ファイル名の最初の部分と同じ名前を 持つディレクトリを作成 (または再利用) します。

-no_subdir

これは以下の設定と同じです: $NO_SUBDIR = 1; この場合、生成す る HTML ファ イ ル を 現 在 のディレクトリ内に置きます。これは、 $DESTDIR の設定を無効にします。

-mkdir

オプション -dir で指定したディレクトリは、それが存在 す れ ばそれを再利用しますが、存在しなければデフォルトでは新規でそ のディレクトリは作りません。このオプションを指定する と、 そ の ディ レ ク トリを新規に作成するようになります。 (訳注: このオプ ションの説明は元々のマニュアルページにはなく、 pod のものを改変 し追加しました。)

-prefix <filename-prefix>

こ れは以下の設定と同じです: $PREFIX = <filename-prefix> ; これ は、生成するファイルのうち、トップレベルの .html ファイルを除く すべての .gif, .pl, .html ファイルの前に <filename-prefix> を追 加します。それには、(相対) ディレクトリパスを入れても構い ま せ ん。 これは、 LaTeX2HTML で同じディレクトリ内に複数の生成物を作 ることを可能にし、平和に共存させてくれます。しかし、同 じ 出 力 ディ レクトリに向けて複数の LaTeX2HTML を同時に実行しようとして はいけません。さもないと、様々な一時的ファイルがお互いを上書 き してしまいます。

-auto_prefix

こ れは以下の設定と同じです: $AUTO_PREFIX = 1; 生成するすべての ファイルに接頭辞として ‘<title>-’ を 前 に つ け ま す。 こ こ で、<title> は処理する LaTeX ファイルの名前です。 (この接頭辞内 の ‘-’ に注意) これは、 $PREFIX の任意の設定をひるがえします。

-no_auto_link

これは以下の設定と同じです: $NO_AUTO_LINK = 1; $NO_AUTO_LINK が 空 で、 か つ変数 $LINKPOINT$LINKNAME が (latex2html.config ファイル (訳注: 現在は l2hconf.pm) 内でデフォルトとして) 適切に 定義されている場合、 $LINKNAME で与えられる名前を使ってメインの HTML ページへのハードリンクを作ります。典型 的 に は、 こ れ は index.html です。多くのシステムでこの名前のファイルが使われてい て、それが存在すればブラウザは、ディレクトリを指す URL に対して そのファイルを見ようとします。しかし、違う $LINKNAME の値が適切 であるシステムもあるかもしれません。 $LINKPOINT の値は、典型 的 に は $FILE.html で、これは、どの HTML ページが自動リンクの対象 になる場合でもそれに合うように変更されます。特定の文書に対す る 要求がない場合、 -no_auto_link を使用すればこの自動のリンクの機 能がキャンセルされます。

-split <num>

これは以下の設定と同じです: $MAX_SPLIT_DEPTH = <num>; (デフォル ト は 8) これは、各セクションの個別のファイルへの分割を、この深 さでやめます。 -split 0 を指定すると、文書全体を 一 つ の HTML ファ イルとして出力します。セクション毎のレベルについては、下を 参照してください。また、分割に関する「相対的な」深さを設定す る 方法については、次の項目を参照してください。

-split +<num>

こ れは以下の設定と同じです: $MAX_SPLIT_DEPTH = -<num>; (デフォ ルトは 8) セクションのファイルへの分割を止めるレベルを、文書 中 の セクションの最も浅いレベルからの相対的なレベルで計算するよう にします。例えば、その文書に \section コマンドはある け れ ど、 \part や \chapter コ マンドがなければ、 -split +1 のときは \section は分割するけれどそれより深いレベルでは分割は行 わ ず、 -split +2, -split +3 だとそれぞれ \subsection, \subsubsection コマンドまで分割することになります。 -split +0 は、文書全体を一 つの HTML ファイルとして出力します。

-link <num>

こ れは以下の設定と同じです: $MAX_LINK_DEPTH = <num>; (デフォル トは 4) 各ノードファイルに対して、そのノードのセクションレベ ル よ り深くて、この指定する深さまでの子ノードへのリンクを作成しま す。 -link 0 を指定すると、そのページから子ノードへのリンクは作 らず、 -link 1 を指定すると、すぐ下の子ノードへのリンクのみを作 ります。以下同様です。 -split <num> の深さ以上の値の場合、す べ て のページにそのノードから下のツリー構造 (がある場合は) を示す 小さな目次がつけられます。そのノードページのセクション レ ベ ル が、-split の深さよりも小さい場合は、その小さい目次は他の HTML ファイルへのリンクになるので、その目次はそのノードページの一 番 下 につけられます。ただし \tableofchildlinks コマンドでそれが別 の場所に置かれる場合を除きます。 -split の深さ以上のセクショ ン レ ベ ルのノードページでは、小さい目次のリンクの指す subsection 等はその同じ HTML ページ上にあります。よって、その目次 は そ の ペー ジの一番上につけられますが、 \tableofchildlinks コマンドで それが別の場所に置かれる場合を除きます。

-toc_depth <num>

これは以下の設定と同じです: $TOC_DEPTH = <num>; (デフォル ト は 4) <num> までのレベルのセクションを、 (ableofcontents による) 目次の木構造に入れます。

-toc_stars

これは以下の設定と同じです: $TOC_STARS = 1; * 付きのセクショ ン コ マ ン ド ( 訳 注: section* 等) 中で作られたセクションを、 (ableofcontents による) 目次に入れます。 LaTeX が通常そのような セ クションを目次の一覧には入れないのと同じ挙動です。 (訳注: す なわち、デフォルトは -notoc_stars で、これは ON になっていま せ ん)。

-show_section_numbers

これは以下の設定と同じです: $SHOW_SECTION_NUMBERS = 1; これはセ クション番号を表示するようにします。デフォルトでは、セクショ ン 番 号は表示せず、特定のセクションを単独の文書として使用すること もできるようにしています。表示するようにするためには、セク ショ ン タ イ トルは一意的で、かつインライングラフを含んではいけませ ん。

-unsegment

これは以下の設定と同じです: $UNSEGMENT = 1; 分割された 文 書 ( 「文書の分割」(document segmentation) の節を参照) (訳注: このオ ンラインマニュアル内ではなく、docs/ 以下の附属マニュアル) を、 それが分割されていないかのように扱います。これは、latex2html に すべての分割単位を連結し、それを丸ごと処理するようにします。 分 割 された文書の一貫性をチェックする際には、このオプションが便利 でしょう。上で参照している、すべての文書に対するセクションレ ベ ルは以下の通り:

0 document 1 part 2 chapter 3 section 4 subsection 5 subsubsection 6 paragraph 7 subparagraph 8 subsubparagraph

こ れらのレベルは、その文書に浅い方のレベルのセクションがない場合でも適 用されます。例えば、\part や \chapter コマンドは、特に LaTeX の article ドキュメントクラスを使う場合は、ないのが最も普通です。

-rooted

これは以下の設定と同じです: $ROOTED = 1; 通常のターゲットディレ クトリを A タグのリンク先に入れ、それがルートディレクトリである よ う に します。 (訳注: このオプションの説明は元々のマニュアル ページにはなく、 pod にオプションだけ示されていて説明がなかった の で、説明を新たに作成しました。なお、このオプションには問題が かなりあるので使用しない方がいいでしょう。)

-rootdir <directory>

これは、A タグに入れるルートディレクトリを指定します。 ( 訳 注: このオプションの説明は元々のマニュアルページにはなく、 pod にオ プションだけ示されていて説明がなかったので、説明を新たに作成 し ま した。なお、このオプションには問題がかなりあるので使用しない 方がいいでしょう。)

拡張機能や特別機能の制御用オプション

この節で紹介するのは、 LaTeX のコードで実装している部分に対する他の方策 が あ る ときに、生成しうる HTML コードの種類を管理し、そして有効なオプ ションを選択する方法に関するスイッチです。

-html_version (2.0|3.0|3.2)[,(math|i18n|table)]*

これは以下の設定と同じです: $HTML_VERSION = ... ; こ れ は、 HTML のバージョンと、要求する任意の HTML (非標準) 拡張機能を指 定します。バージョン番号は、 HTML 規格の公開されている DTD に対 応 し ています (3.0 は受け入れられずその後破棄されました)。そし て, versions/ サブディレクトリ内の対応する Perl ファイルが読 み 込まれます。そのファイルは、‘html<num>.pl’ という名前になってい ます。バージョン番号に続けて、カンマ区切りの拡張機能を指定で き ま す。 そ の それぞれも、同じ versions/ サブディレクトリにある ‘<name>.pl’ のファイルに対応しています。そのようなファイルを 読 み込んだ場合、結果の HTML コードは、もはや指定した DTD に従うこ とを期待することはできません。一つの例外は -no_math スイッチ も 指 定した場合の math 拡張で、これは保持し続けます。現在は、バー ジョンは 2.0, 3.2, 4.0 が (そして歴史的な理由で 2.1, 2.2, 3.0, 3.1 も) 有効です。 i18n, tables, math の拡張機能は、 LaTeX2HTML の 1996 までのリリース版では、それぞれほぼ ‘2.1’, ‘2.2’, ‘3.1’ と いうバージョンで呼ばれていたものに対応しています。現在は、こ れらの拡張機能は、‘2.0’, ‘3.2’, ‘4.0’ のいずれかの指定した規 格 の もとでも読み込むことが可能です。デフォルトのバージョンは、通 常は latex2html.config (訳注: 現在は l2hconf.pm) の中 で ‘3.2’ に設定されています。

-no_tex_defs

こ れ は 以 下 の設定と同じです: $TEXDEFS = 0; (デフォルトは 1) $TEXDEFS をセットすると (デフォルト)、texdefs.perl が読み込まれ ま す。これは、\def, \newbox, \newdimen 等の、特に LaTeX 文書の プリアンブル等でよく使われる TEX コマンドを認識するコードを提供 し ます。 \def の場合、その定義は完全に解釈できるでしょうが、パ ターンマッチが複雑過ぎないことが必要です。 $TEXDEFS が ‘0’ か空 の 場 合、texdefs.perl は読み込まれず、 latex2html は、生の TEX コマンドを解釈しようとはしません。この機能は、高度な技能を 持っ た 著者が、例えば figure, theorem, picture などの latex2html で は必ず LaTeX で処理されることになる環境内に、任意の TEX コマ ン ド を入れることを認めるような使い方を意図しています。しかし、こ れらの環境に対しては現在は良くサポートされていますので、それ が 必 要となるのはまれでしょう。明示的な画像生成において、コードの どの部分を LaTeX に渡すかを指定するには他の方法も あ り ま す。 「makeimage 環境」(makeimage environment) の説明を参照してくだ さい。 (訳注: このオンラインマニュアル内ではなく、docs/ 以下 の 附属マニュアル。)

-external_file <filename>

こ れは以下の設定と同じです: $EXTERNAL_FILE = <filename> ; これ は、その文書が読む必要がある .aux ファイルのファイル名部分を 指 定 します。そのファイル名に .aux という拡張子をつけて、必要なら ディレクトリもつけて完全なファイル名にします。そのファイル は、 LaTeX による引用や図、表、セクション番号などの必要な情報、また はその他の情報も含んでいます。このオプションは、分割した文書 を 別々に処理させ、単一の LaTeX 文書から生成したかのようにリンクさ せるために重要なものです。

-font_size <size>

これは以下の設定と同じです: $FONT_SIZE = <size> ; このオプ ショ ンは、 LaTeX を使って画像化される環境のフォントサイズに関する制 御を提供します。 <size> は、 LaTeX が認識できるフォントサイズ、 す な わ ち ‘10pt’, ‘11pt’, ‘12pt’ 等のいずれか (デフォルトは ‘10pt’)、あるいは \documentclass や \documentstyle 行に指定する こ と ができるオプションのいずれかである必要があります。 (訳注: あくまで ‘[数字]pt’ の形式のものだけです。) どのサイズを選択 し た 場合でも、インストール時に決定される変数 $MATH_SCALE_FACTOR, $FIGURE_SCALE_FACTOR, $DISP_SCALE_FACTOR によって、それは適切に 伸縮されます。注意: このスイッチは、HTML ページのテキスト文字の サイズの制御を行うものではありません。そのような制御は、各 ユー ザのブラウザウィンドウの設定に完全に支配されます。

-scalable_fonts

こ れ は以下の設定と同じです。 $SCALABLE_FONTS = 1; これは、TEX フォントの PostScript 版のようなスケーラブルフォントを画像生 成 用に使える場合に使用します。これは、 $PK_GENERATION を ‘0’ にし て、 $DVIPS_MODE を空にした効果を持ち、これらの変数の任意の事前 の 設定をそのように変更します。 (訳注: 原文では「‘1’ にして」に なっていますが、実際は ‘0’ としています。)

-no_math

これは以下の設定と同じです。 $NO_SIMPLE_MATH = 1; 通常、単純 な 数 式は、通常の文字フォントのイタリック体を使用するように設定さ れています。その方法で数式の一部分が表現できない場合、数式全 体 を 画像化します。これは「単純数式モード」(simple math) と呼ばれ ます。 $NO_SIMPLE_MATH を設定すると、単純かどうかにかかわらず、 す べての数式を画像化します。しかし、前に説明した -html_version オプションを使って数学拡張 (math.pl) ファイルを読み込んだ 場 合 は、 -no_math の指定は全く異なる効果を生み出します。それは現 在、特別な <MATH> タグとエンティティで、これらは無効になって い ま す。 そ の代わりに、数式を解析する洗練された仕組みを使用しま す。イタリック体のテキスト文字と <SUB>, <SUP> タグでは適切な 表 現 ができない数式の部分については画像化します。詳細については、 「数式」(mathematics) のサブセクションを参照してください。 ( 訳 注: このオンラインマニュアル内ではなく、docs/ 以下の附属マニュ アル。)

-local_icons

これは以下の設定と同じです。 $LOCAL_ICONS = 1; 文書内で実際に使 用 する各アイコンのコピーを、 HTML ファイルと生成する画像が置か れるディレクトリ内に一緒に置きます。これにより文書全体が完全 に こ のディレクトリ内で自己完結型となります。そうでない場合は、そ れらのアイコンは、(もしかしたらリモートの) サーバーから取得する 必 要 があります。そのアイコンは、通常は、latex2html.config (訳 注: 現在は l2hconf.pm) 内で設定されている $LATEX2HTMLDIR のサブ ディ レクトリからコピーします。 $ALTERNATIVE_ICONS にカスタマイ ズした画像が置かれている (相対) ディレクトリパスを指定するこ と で、代わりのアイコン群を使用することができます。

-init_file <file>

指 定 し た 初期設定ファイルを読み込みます。ここで指定した Perl ファイルは、 $HOME/.latex2html-init, またはカレントディレクトリ の .latex2html-init があれば、それを読み込んだ後で読み込まれま す。このファイルは、オプションスイッチを処理する際に読み込ま れ る ので、そのファイルの内容は、デフォルトのオプション値だけでな く、既に確定した変数の値を変更するかもしれません。また、この 方 法で、2 つ以上の初期設定ファイルを読ませることも可能です。 [98.1 での変更 (ここから)]

-no_fork

これは以下の設定と同じです: $NOFORK = 1; (訳注: latex2html-2016 では以下に変わっています: $CAN_FORK = 0; ) このように設定 す る と、 あ る メ モ リアクセスが集中する操作の、最初の部分の処理を フォークして子プロセスとして処理する、という機能が無効になり ま す。 DOS のように、ある種のシングルタスクなオペレーティングシス テムはこの機能はサポートしていません。 $NOFORK をセットすると、 フォー クされるプロセス用のファイルハンドルが不必要に消費されな くなりますが、もしかすると Perl の致命的エラーを招くかもしれ ま せん (訳注: latex2html-2016 では $NOFORK はなくなり、意味が反転 されて $CAN_FORK に変わっています)。

-iso_language <type>

これは、 HTML ファイルの DTD エントリに ’EN’ 以外の言語を指定す る ことを可能にします。例えば ’EN.US’ 等。 [98.1 での変更 (ここ まで)]

-short_index

これは以下の設定と同じです: $SHORT_INDEX = 1; 体系化されたリ ン クを使用した、より短い Index リストを生成します。これは、完全に makeidx パッケージと互換です。

-no_footnode

これは以下の設定と同じです: $NO_FOOTNODE = 1; こ れ は、 脚 注 (footnote) を単独のファイルに分離することを抑制し、代わりにそれ を参照している HTML ファイルの下につけます。このオプションを 使 用 する際、脚注があることを示すマーカーのスタイルを変更したい場 合、 LaTeX 文書内で、以下のようなコードを使うことででき ま す。 \renewcommand{\thefootnote}{\arabic{footnote}} \arabic, \alph, \roman, \Alph, \Roman のすべてのスタイルが利用可能です。 [98.1 での変更 (ここから)]

-numbered_footnotes

これは以下の設定と同じです: $NUMBERED_FOOTNOTES = 1; これをセッ トすると、可読性を上げるためにすべての脚注に連続した番号を割 り 当てます。 [98.1 での変更 (ここまで)]

-address <author-address>

こ れは以下の設定と同じです: $ADDRESS = <author-address> ; この アドレスで各ページに署名します。 Perl のコードを使用して自動 的 に 日 付 を 含 む よ うな例は、 latex2html.config (訳注: 現在は l2hconf.pm) を参照してください。もし、&custom_address と呼ば れ る ユーザ定義 Perl サブルーチンが定義されていれば、それを代わり に使用することができます。このサブルーチンは、 $ADDRESS の値 を 引 数としますが、これは必要に応じて使用することも無視することも 可能です。このサブルーチンが呼び出 さ れ る と き は、 $depth, $title, $file という名前の変数がそれぞれセクションレベル、セク ションタイトル、および生成する HTML ページのファイル名を保持 し ます。また、 $FILE は、ファイル名をドキュメント全体のタイトル名 用に保持します。

-info <string>

これは以下の設定と同じです: $INFO = <string> ; これは、変換され る 文 書 に 関 す る 情 報 を 含む新しいセクション ‘‘About this document’’ (「この文書について」) を生成します。デフォルト は、 オ リジナルの文書、日付、ユーザ、変換ソフトの情報に伴うそのよう なセクションを生成します。空文字 (または値 ‘0’) を指定する と、 そ のような追加セクションは生成しません。空でない文字列を指定す ると、それをデフォルトの情報の代わりに ‘‘About this document’’ のページの内容物として置き換えます。

-djgpp

これは以下の設定と同じです: $DJGPP = 1; これが ON の場 合、ディレクトリやファイル処理をする際、一時的にデー タ ベー ス ファイルを閉じます。例えば、DOS の上で DJGPP を動かしている場合 に、ファイルハンドルの制限越えを避けるときに使用すると よ い で しょ う。 (訳注: このオプションの説明は元々のマニュアルページに はなく、 pod のものを改変し追加しました。)

-lcase_tags

これは以下の設定と同じです: $LOWER_CASE_TAGS = 1; これが ON の 場 合、出力する HTML ファイルのタグ名を、大文字でなく小文字にし て書き出します。 (訳注: このオプションの説明は元々のマニュア ル ページにはなく、 pod のものを改変し追加しました。) -entities こ れは以下の設定と同じです。 $USE_ENTITY_NAMES = 1; これを ON に す る と、CHARSET の値によっては、数字によるパラメータエンティ ティで表記される特殊記号、数学記号 (math.pl, unicode.pl を使 用 し た場合など) が、名前によるエンティティ表記に変わります。 (訳 注: このオプションの説明は元々のマニュアルページにはなく、 pod に オプションだけ示されていて説明がなかったので、説明を新たに作 成しました。なお、jarticle 等の日本語文書を処理する場合は、これ は原則機能しません。)

-show_init

これは以下の設定と同じです: $SHOW_INIT_FILE = 1; これが ON の場 合、初期設定ファイルの名前と内容を、最後 の 文 書 情 報 ペー ジ (‘‘About this document’’、日本語の場合は「この文書について」) に表示します。 (訳注: このオプションの説明は元々のマ ニュ ア ル ページにはなく、 pod にオプションだけ示されていて説明がなかった ので、説明を新たに作成しました。)

-timing

これは以下の設定と同じです: $TIMING = 1; これをセットすると、文 書の主な処理を実行し始めるときにメッセージを出力します。 (訳注: このオプションの説明は元々のマニュアルページにはなく、 pod にオ プ ションだけ示されていて説明がなかったので、説明を新たに作成し ました。)

-strict

これは以下の設定と同じです: $STRICT_HTML = 1; こ の フ ラ グ は、strict DTD に沿った HTML を生成 ... する予定ですが、まだ実 装されていません。 (訳注: このオプションの説明は元々のマニュ ア ルページにはなく、 pod にオプションだけ示されていて説明がなかっ たので、説明を新たに作成しました。)

画像生成に関する制御用のスイッチオプション

以下のスイッチは、画像をすべて生成するかどうか、古い画像をその後の実 行 で も再利用するか、それとも新しい画像を改めて生成するか、画像に対してア ンチエイリアス効果を使用するかどうかに影響を与えます。

-ascii_mode

これは以下の設定と同じです: $ASCII_MODE = $EXTERNAL_IMAGES = 1; 最 終 的 な出力に、画像を一つも入れず、ASCII 文字のみを使用しま す。 -ascii_mode による latex2html の出力は、例えば lynx のよう に (<IMG> タグによる) インライン画像をサポートしないキャラクタ ベースのブラウザで使用できます。

-nolatex

これは以下の設定と同じです: $NOLATEX = 1; これは、不明 な 環 境 を、 LaTeX に処理させる仕組みを無効にします。これは、「ドラフト モード」と見ることができ、すなわち、図、数式、表などの綺麗な 変 換 を除き、基本的な文書構造とテキスト部分のみを速く変換すること を可能にします。 (このオプションは、現在は後述す る -no_images オプションに置き換えられています。)

-external_images

こ れは以下の設定と同じです: $EXTERNAL_IMAGES = 1; 文書内に、生 成した画像を含ませるのではなく、文書の外に置いたままにして、 そ し てそれらへのハイパーテキストリンクを与えます (訳注: 図や数式 等の画像を、IMG タグではなく A タグのリンクにします)。

-ps_images

これは以下の設定と同じです: $PS_IMAGES = $EXTERNAL_IMAGES = 1; こ れ は、指定した形式のインライン画像ではなく、外部 PostScript 形式のファイルへのリンクを使います。 (訳注: 各画像の GIF/PNG 画 像への変換をせず、その手前の ps の作成でやめて、それを IMG タグ でなく A タグでリンクします。)

-discard

これは以下の設定と同じです: $DISCARD_PS = 1; この場合、必要なグ ラ フィック画像を生成するのに使用する一時的な PostScript ファイ ルを、そのあとすぐに廃棄 (discard) します。

-no_images

これは以下の設定と同じです: $NO_IMAGES = 1; この場合、インラ イ ン 画 像 を一切作ろうとしません。足りない画像は、 LaTeX2HTML を -images_only のオプションをつけて再実行することで別に生成できま す。

-images_only

こ れは以下の設定と同じです: $IMAGES_ONLY = 1; この場合、前回の LaTeX2HTML の実行の際に残されている任意のインライン画像の変換を 実行します。 (訳注: 前回の実行が必要。ただし、現行の latex2html 等ではこのオプションはうまく機能しません。)

-reuse <reuse_option>

これは以下の設定と同じです: $REUSE = <reuse_option>; このスイッ チ は、どの範囲の画像ファイルを共有し、再資源化するかを指定しま す。このオプションには 3 つの有効な値があります: [*] 0 画像の共 有 も再資源化も決して行いません。 HTML ディレクトリが既に存在す る場合には、この選択は、そのディレクトリに対して何を行 う か を ユーザに問う対話型セッションも立ち上げます。 [*] 1 前回の実行か らの画像ファイルがあれば、それらを再資源化しますが、今回の実 行 で生成しなければならない同一の画像は共有しません。 [*] 2 前回の 実行からの画像ファイルを再資源化し、今回の実行から同一の画像 を 共 有します。これがデフォルトです。画像の再利用に関する追加情報 は、次の節に説明があります。

-no_reuse

これは以下の設定と同じです: $REUSE = 0; 前の変換中に生成した 画 像 を共有も再資源化もしません。これは、-reuse 0 と同等です。(こ れは、ユーザに古いディレクトリを再利用するか、その対象物を削 除 す るか、または終了するかを尋ねるような初期対話型セッションを起 動します。)

-antialias

これは以下の設定と同じです: $ANTI_ALIAS = 1; (デフォルトは 0) figure 環境と外部 PostScript ファイルから画像を生成する際にアン チエイリアスを使用します。デフォルトではアンチエイリアスは、 画 像 それ自身の内容に干渉する可能性があるため、これらの画像には使 用しません。

-antialias_text

これは以下の設定と同じです: $ANTI_ALIAS_TEXT = 1; (デフォルトは 1) テキスト、数式、表、および makeimage 環境の内容物のような 文章要素の画像を生成する際にアンチエイリアスを使用し ま す。 デ フォ ルトは、結果の画像がスクリーン上ではよりクリアになるので、 標準的にはテキストに関するアンチエイリアスは使用しま す。 し か し、デフォルトは各システムでは変更されているかもしれません。

-no_antialias

これは以下の設定と同じです: $ANTI_ALIAS = 0; (デフォルトは 0) figure 環境と外部 PostScript ファイルから画像を生成する際にアン チ エイリアスを使用しません。各システムのデフォルトは、それを使 用するよう変更されているかもしれません。

-no_antialias_text

これは以下の設定と同じです: $ANTI_ALIAS_TEXT = 0; (デフォルトは 1) 文章要素の画像を生成する際にアンチエイリアス効果を使用しま せん。テキストの画像がスクリーン上では、アンチエイリアスを使 用 することで劇的に改善される一方、その画像を印刷すると、300dpi で あってもにじんだ感じになってしまいます。より高解像度のプリン タ で あれば、作られる灰色階調画像の印刷結果はとてもよいものになり ます。 [98.1 での変更 (ここから)]

-white

これは以下の設定と同じです: $WHITE_BACKGROUND = 1; ( デ フォルトは 1) figure 環境の画像の背景を確実に白にします。そう でないと、透明化効果が正しく働かない可能性があります。

-no_white

これは以下の設定と同じです: $WHITE_BACKGROUND = ’’; (デフォルト は 1) figure 環境の背景が白であることを要求しません。

-ldump

これは以下の設定と同じです: $LATEX_DUMP = 1; (デフォル トは 0) 同じ文書に対する 2 回目以降の LaTeX2HTML の実行時の画 像 処理をスピードアップしたい場合は、これを使用してください。現 在は、 LaTeX2HTML は、images.tex へのプリアンブルの LaTeX の フォー マッ ト ダンプを生成し、それを後の実行で使用します。これ は、画像生成時に LaTeX が images.tex ファイルを読み込む際の起動 時 間を劇的に減らします。この処理は、最初の起動時には時間が余計 にかかります。それは、 LaTeX を 2 度呼び出すためであり、1 度 目 はフォーマットダンプの作成、 2 度目はそれを読み込んで使用するた めです。その代わりに、後の実行では読み込みがより速くなりま す。 ま た、ダンプファイル用に、およそ 1 MB のディスクスペースが余計 に必要となります。 [98.1 での変更 (ここまで)]

-no_transparent

これは以下の設定と同じです: $TRANSPARENT_FIGURES = 0; こ れ は、figure 環 境 か ら イ ン ラ イ ン画像を作成する際に透明化 (transparent) を行いません。 (訳注: このオプションの説明は元 々 の マ ニュアルページにはなく、 pod から移植しました。なお、これ はfigure 環境だけではなく、地の文や各種数式環境すべての画像生成 で透明化を行いません。)

-image_type <type>

これは以下の設定と同じです: $IMAGE_TYPE = <type> ; これは、作成 するビットマップ画像の形式を指定します。現在は、 <type> は gif か png のいずれかです。 (訳注: このオプションの説明は元々のマ ニュアルページにはなく、 pod から移植しました。)

-accent_images <type>

これは以下の設定と同じです: $ACCENT_IMAGES = <type> ; ISO-Latin フォントに含まれないアクセント付き文字を、 LaTeX を使って画像を 作る際に使用する LaTeX コマンドのカンマ区切りのリストを指定しま す。この変数の値が空の場合、または -no_accent_images とした場合 はアクセントは無視され、画像化もされません。 (訳注: こ の オ プ ションの説明は元々のマニュアルページにはなく、 pod から移植しま した。なお、基本的には、’large’ や ’textrm’ など、画像化する 際 の その文字の大きさや書体などを指定するコマンド列を書きますが、 この設定は個別指定ではなく、対象文字すべてに適用されてしまう こ とに注意が必要です。)

-no_parbox_images

こ れは以下の設定と同じです: $NO_PARBOX_IMAGES = 1; parbox コマ ンドの中身を画像化せずに、そのまま出力します (デフォルトは画 像 化する)。 (訳注: このオプションの説明は元々のマニュアルページに はなく、 pod にオプションだけ示されていて説明がなかったので、説 明 を新たに作成しました。) -no_latin オプションとしては存在しま すが、現在は使用されていません。 (訳注: このオプションの説明 は 元々のマニュアルページにはなく、 pod にオプションだけ示されてい て説明がなかったので、説明を新たに作成しました。)

ナビゲーションパネルの制御用スイッチオプション

以下のスイッチオプションは、各 HTML ページに、一つ、あるいはそれ以上 の ナ ビゲーションパネルを入れるかどうか、およびそれらのパネルにどのボタン を入れるかを管理します。

-no_navigation

これは以下の設定と同じです: $NO_NAVIGATION = 1; これは、各 ペー ジ にナビゲーションリンクを置く仕組みを無効にします。これは、変 数 $TOP_NAVIGATION, $BOTTOM_NAVIGATION, $AUTO_NAVIGATION のどん な設定も無効にします。

-top_navigation

これは以下の設定と同じです: $TOP_NAVIGATION = 1; これは、各ペー ジの上部にナビゲーションリンクを置きます。

-bottom_navigation

これは以下の設定と同じです: $BOTTOM_NAVIGATION = 1; これは、 各 ペー ジの下部にもナビゲーションリンクを置きます (訳注: 上部のナ ビゲーションリンクには影響しません)。

-auto_navigation

これは以下の設定と同じです: $AUTO_NAVIGATION = 1; こ れ は、 各 ペー ジの上部にナビゲーションリンクを置きますが、そのページの単 語数が $WORDS_IN_PAGE (デフォルトは 450 単語) を越えた場合は 下 部 にもナビゲーションリンクを置きます。 (訳注: 「単語数」は当然 空白区切りの語を数えていますので、空白で区切らない日本語文書 の 場 合は通常どのページも単語数は非常に小さな値になり、この仕組み は意味がありません。)

-next_page_in_navigation

これは以下の設定と同じです: $NEXT_PAGE_IN_NAVIGATION = 1; こ れ は、 ナビゲーションパネルに、論理的に次のページへのリンクをつけ ます。

-previous_page_in_navigation

これは以下の設定と同じです: $PREVIOUS_PAGE_IN_NAVIGATION = 1; こ れは、ナビゲーションパネルに、論理的に前のページへのリンクを つけます。

-contents_in_navigation

これは以下の設定と同じです: $CONTENTS_IN_NAVIGATION = 1; こ れ は、目次 (table of contents) がある場合に、ナビゲーションパネル に目次のページへのリンクをつけます。

-index_in_navigation

これは以下の設定と同じです: $INDEX_IN_NAVIGATION = 1; これ は、 索引 (index) がある場合に、ナビゲーションパネルに索引のページへ のリンクをつけます。

他の文書へのリンクに関するスイッチオプション

単独の単一文書を処理する場合、本節で説明するスイッチオプションは全く 必 要 ありません。前節の最後に説明した、自動的に作られるナビゲーションパネ ルは、必要なナビゲーションリンクをすべて作るからです。しかし、文書が と て も大きな文書の一部分と見なされるものである場合、その最初のページと最 後のページからのリンクは、大きい (仮想的な) 文書の他の部分の場所への リ ン クであるため、ナビゲーションパネル内のいくつかのボタンに対して明示的 に与える必要があります。以下のスイッチは、そのような他の文書へのリン ク を 可能にするもので、ナビゲーションパネルハイパーリンクに対してタイトル と URL を提供します。特に、‘‘文書の分割’’ (Document Segmentation) 機 能 は、 必然的にこれらのスイッチをとても使うことになります。その文書とナビ ゲーションハイパーリンクのターゲットを Makefile に記録するよう に す れ ば、 たくさんのスイッチを含む長いコマンドラインの冗長なタイプを避けるこ とができ便利です。

-up_url <URL>

これは以下の設定と同じです: $EXTERNAL_UP_LINK = <URL> ; こ れ は、ナビゲーションパネルの ‘‘UP’’ ボタンに対応する URL を指定し ます。

-up_title <string>

これは以下の設定と同じです: $EXTERNAL_UP_TITLE = <string> ; こ れは、‘‘UP’’ ボタンの URL に対するタイトルを指定します。

-prev_url <URL>

こ れは以下の設定と同じです: $EXTERNAL_PREV_LINK = <URL> ; これ は、ナビゲーションパネルの ‘‘PREVIOUS’’ ボタンに対応する URL を 指定します。

-prev_title <string>

こ れ は以下の設定と同じです: $EXTERNAL_PREV_TITLE = <string> ; これは、‘‘PREVIOUS’’ ボタンの URL に対するタイトルを指 定 し ま す。

-down_url <URL>

こ れは以下の設定と同じです: $EXTERNAL_DOWN_LINK = <URL> ; これ は、ナビゲーションパネルの ‘‘NEXT’’ ボタンに対応する URL を指定 します。

-down_title <string>

こ れ は以下の設定と同じです: $EXTERNAL_DOWN_TITLE = <string> ; これは、‘‘NEXT’’ ボタンの URL に対するタイトルを指定します。

-contents <URL>

これは以下の設定と同じです: $EXTERNAL_CONTENTS = <URL> ; こ れ は、‘‘CONTENTS’’ ボタンに対応する URL を指定します。それは、そ れ以外には分割文書を持たない文書用のものです。

-index <URL>

これは以下の設定と同じです: $EXTERNAL_INDEX = <URL> ; こ れ は、‘‘INDEX’’ ボタンに対応する URL を指定します。これは、それ以 外には索引を持たない文書用のものです。

-biblio <URL>

これは以下の設定と同じです: $EXTERNAL_BIBLIO = <URL> ; これは、 参考文献のページに対する URL を指定しますが、その文書自身に明示 的な部分がない場合用です。警告: システムによっては、空白文字 を 含 む文字列 <string> をコマンドラインや Makefile 内で与えるのが 難しい場合があります。それを回避する一つの方法は、対応する変 数 を使用することです。空白を下線 (_) で置き換える方法もあります。

-style <style>

これは以下の設定と同じです: $STYLESHEET = <style> ; 作 成 す る HTML ファイル用のスタイルシートのファイル名を指定します。指定し ない場合は、メインの LaTeX ファイル名に .css をつけたファイル名 の スタイルシートファイル (file.css) を作成します。存在するファ イルを指定した場合、それを書き換えずにスタイルシートとして使 用 し ます。なお、指定したファイル名のファイルには、 latex2html は 何も書き出しませんし、これを指定しても file.css は作成 さ れ ま す。 指定したファイル名は、生成する HTML ファイルの LINK タグ行 にその名前を書き出すだけです。環境などのスタイル を latex2html が 標準的に吐き出すものを用意したスタイルシートで合わせて使用し たい場合は、変数 $EXTERNAL_STYLESHEET = <file> ; を使用してくだ さ い。そのファイルの内容で、 latex2html がデフォルトで出力する 部分 (スタイルシートの先頭部分) を置き換えます。 (訳注: この オ プションの説明は元々のマニュアルページにはなく、 pod にオプショ ンだけ示されていて説明がなかったので、説明を新たに作成 し ま し た。)

ヘルプやトレースに関するスイッチオプション

以下のスイッチの最初の 2 つは、一目瞭然です。文書の処理で問題が起きた場 合は、スイッチ -debug と -verbosity を使えば、それぞれ LaTeX2HTML に よ り 多くの画面出力を出させます。それらの追加メッセージは、問題の原因を特 定する助けとなるでしょう。

-tmp <path>

これは、画像生成に使用する一時的な作業ディレクトリを定 義 し ま す。 <path> が 0 の場合、標準的な作業ディレクトリ /tmp を使用し ます。

-h(elp)

これは、すべてのコマンドラインオプションの一覧を出力します。

-v

LaTeX2HTML の現在のバージョンを出力します。

-debug

これは以下の設定と同じです: $DEBUG = 1; これは、デ バッ グ モー ド で 動 作させ、メッセージ、および読み込んだファイルや LaTeX2HTML で呼び出されるユーティリティに関する診断情報などを表 示 し ま す。これらの呼び出しで作られる任意のメッセージを示しま す。 latex2html (とそれ以外) の Perl スクリプトの最初の行に文字 列 ‘-w’ を追加すれば、 Perl デバッガによるさらに広範囲の診断情 報を得ることもできます。

-verbosity <num>

これは以下の設定と同じです: $VERBOSITY = <num>; これは、提供 さ れ た入力ファイルに対して LaTeX2HTML の実行する処理のある種の状 況を明示するメッセージを表示します。パラメータ <num> は 0 か ら 8 までの整数で、より大きな値は、生成するメッセージを追加してい きます。

0.

特別なトレースは行いません。すなわち、 LaTeX2HTML の V97.1 より前のバージョンと同様です。

1.

(これがデフォルト) セクションの表題と対応する HTML ファイル 名、および処理の主たる段階が完了したことの目印を表示します。

2.

環境名とその特定番号、および新しい定理型を出力します。警 告 が 起きたときにそれを示し、より細かい処理の段階に対する目印を表 示します。そして補助的なデータ配列を保存するファイル名を出力 し ます。

3.

コマンド名に会ったときと処理した際、およびプリプロセスの段 階で任意の不明なコマンドに出会ったときにその名前を出力しま す。 新 しいコマンド、環境、定理、カウンタ、カウンタの依存関係などの 名前を、各ドキュメントの分割単位毎に表示します。

4.

コマンド置換、数学環境のプリプロセスを示します。 LaTeX での 処理のための不明な環境の内容を、 LaTeX ソースへの復帰前と後の両 方で出力します。カウンタの値に影響するすべての作業を示しま す。 さ らに、処理の各段階で、リンク、ラベル、およびセクション分割用 のキーを示します。

5.

文書のプリアンブルでの処理の詳細表示。新しい環境の置換を 表 示 します。認識されたすべての環境の内容を処理前と後の両方で表示 します。画像のキーに関するキャッシュ情報、エンコード情報を表 示 しますが、これは 2 つの画像が等しいかをテストするのに使えます。

6.

新しいコマンドの置換と、アクセント、包まれたコマンドを表 示 します。

7.

数学モードでのコマンドの処理を、その前と後の両方でトレース します。

8.

すべてのコマンドの処理を、その前と後の両方でトレー ス し ま す。 コ マ ン ド ラ イ ンオプションは、初期値のみ設定しますが、 \htmltracing{...} コマンドを使うことで、処理中に $VERBOSITY の 値 を動的に設定できます。このコマンドの引数は、望みの値を指定で きますが、あるいはより一般的な \HTMLset コマンドで以下のよう に することもできます: \HTMLset{VERBOSITY}{<num>}。

-validate

こ れは以下の設定と同じです: $HTML_VALIDATE = 1; これが ON の場 合は、生成した HTML ファイルを l2hconf.pm で設定されている HTML バ リ データプログラム (HTML コードの適切さをチェックするソフト ウェア) にかけてその HTML コードの 適 切 性 を 検 査 し ま す。 l2hconf.pm、 ま た は .latex2html-init で そ の プログラム名 $HTML_VALIDATOR (latex2html とは無関係の外部プログラムを指定 し ま す) が設定されていなければ、何もしません。 (訳注: このオプ ションの説明は元々のマニュアルページにはなく、 pod のものを改変し追加しました。)

スイッチオプション以外の他の設定用変数

この節で説明する設定用変数は、必ずしもすべてがコマンドラインスイッチ に 割 り 当 て ら れ て いるとは限りません。これらは、そのシステムに特有の LaTeX2HTML の特性を表現するか、または、ある特定のサブディレクトリ内の文 書 毎に変わったりしないような、すべての文書に適用されるべき性質を管理す るもの、のいずれかです。通常は、これらの変数は、latex2html.config と い うファイル (訳注: 現在は l2hconf.pm) の中でセットされた値を持っています 以下にあげている一覧では、それらを確定するのに使われる Perl コードの 行 の 形でデフォルトの値を示しています。それらとは異なる値が必要な場合は、 ローカルの初期設定ファイル .latex2html-init でそれらを割り当てること が で き、そうすれば他のユーザや他のディレクトリで処理された文書に影響を与 えずに済みます。

$dd

これは、ファイル名の中でディレクトリを区切るのに使われる文 字列を保持します。それは、その変数が latex2html.config 内で与え られていなければ内部では ‘/’ に設定されています (訳注: 現在その デフォルト値は l2hconf.pm での設定ではなく、OS 毎に設定されたも の (L2hos.pm) を読み込むようになっています)。注意: この値は、初 期 設定ファイル .latex2html-init で設定することはできません。そ れは、そのファイルを探す為には、まずその値を知っていなければ い けないからです。

$LATEX2HTMLDIR

こ れ は、インストール時に、latex2html.config から install-test スクリプトが読み出し、その値を latex2html Perl スクリプトの中に 挿 入します。 (訳注: latex2html.config も install-test も古いも ので、現在は、configure スクリプトに与えた値に基づいた も の を latex2html スクリプト内に挿入しています。)

$LATEX2HTMLSTYLES = $LATEX2HTMLDIR/styles ;

こ れは、latex2html.config から install-test スクリプトが読み出 すもので、その値は styles/ ディレクトリの場所を示します。 ( 訳 注: latex2html.config も install-test も 古いもので、現在 は、l2hconf.pm 内で上の形で定義されています。)

$LATEX2HTMLVERSIONS = $LATEX2HTMLDIR/versions ;

この変数の値は、latex2html.config (訳注: 現在は l2hconf.pm) で セッ トされるべきもので、バージョンファイル、拡張機能ファイルが 置かれるディレクトリパスを指定します。

$ALTERNATIVE_ICONS = ’’;

これは、-local_icons スイッチとともに使用するカスタマイズアイコ ン群のある (相対) ディレクトリパスを指定できます。

$TEXEXPAND = $LATEX2HTMLDIR/texexpand ;

これは、latex2html.config から install-test Perl スクリプトが読 み出すもので、その値は texexpand Perl スクリプトの置き場所と み な されます。 (訳注: latex2html.config も install-test も古いも ので、現在は、configure スクリプトに与えた値に基づいた も の を l2hconf.pm 内 に 挿 入 し て い て、 典 型 的 に は "$LATEX2HTMLDIR/bin/texexpand" のような値になっています。)

$PSTOIMG = $LATEX2HTMLDIR/pstoimg ;

これは、latex2html.config から install-test Perl スクリプトが読 み 出すもので、その値は pstoimg Perl スクリプトの置き場所とみな されます。 (訳注: latex2html.config も install-test も古いも の で、 現 在 は、configure スクリプトに与えた値に基づいたものを l2hconf.pm 内 に 挿 入 し て い て、 典 型 的 に は "$LATEX2HTMLDIR/bin/pstoimg" のような値になっています。)

$IMAGE_TYPE = ’<image-type>’;

こ れは、latex2html.config (訳注: 現在は l2hconf.pm) でセットさ れます。現在サポートする <image-type> (画像形式) は gif か png かです。

$DVIPS = ’dvips’;

こ れは、latex2html.config から install-test が読み出すもので、 その値は dvips プログラム (またはスクリプト) の置き場所を示しま す。 (訳注: latex2html.config も install-test も古いもので、現 在は、configure スクリプトに与えた値に基づいたものを l2hconf.pm 内 に挿入しています。) この値を変更した方がいい場合がいくつかあ ります:

スイッチ -P<printer> を追加し、特定の設定ファイルを読ませ た い 場 合。 例 え ば、 生 成 画像を改善するための特定の PostScript フォント群を使うなどの目的で。

システムにデフォルトで用意されている dvips とは別の版のも の (例えば印刷条件が違うとか) を使用する目的で、そのパス を頭につける場合。

低い品質の画像が生成される場合にデバッグスイッチを追加 し た い場合。それにより、フォントや他のリソース用にどのパス が検索されたのかが見られます。

パス変数を追加するコマンドを頭に追加したい場合。 dvips が フォントや他のリソースを探すために必要かもしれません。

フォ ントの自動生成が要求された場合、Metafont の実行時には以下の 設定変数が重要になります。

$PK_GENERATION = 1;

この変数は、フォント生成をするためには設定しなければいけ ませんが、そうでない場合は、ローカルシステムに存在するも のがスケール変換されて使われます。特に、PostScript フォ ン ト か他のスケーラブルフォントリソース (-scalable_font スイッチ参照) を使いたい場合は、この変数を設定してはいけ ません。

$DVIPS_MODE = ’toshiba’;

こ のモードは、Metafont リソースファイルのある場所 (もし かすると misc/ サブディレクトリかも) の modes.mf 内に 書 かれているものを与える必要があります。

$METAFONT_DPI = 180;

必 要 な フォ ン ト に 対 して、正しいパラメータをつけて Metafont を実行するために dvips は MakeTeXPK スクリプ ト を 呼 び 出 し ますが、ここで要求する 1 インチのドット数 (DPI) 単位での解像度は、そのスクリプトの中で明示的にリス トされているものである必要があります。

$LATEX = ’latex’;

install-test が latex2html.config から読み出すもので、その値は latex プログラム (またはスクリプト) の場所を確認するもので す。 ( 訳 注: latex2html.config も install-test も古いもので、現在 は、configure スクリプトに与えた値に基づいたもの を l2hconf.pm 内に挿入しています。) もし、 LaTeX によるスタイルファイルやパッ ケージの検索に問題がある場合、それらの困難を解決するための環 境 変 数を設定するような他のコマンドを、デフォルトコマンドの前に追 加することができます。例: $LATEX = ’setenv TEXINPUTS <path to search> ; latex’ . 画像の生成時に、どのファイルを LaTeX2HTMLLaTeX が読み込むのかを正確に制御するための変数がいくつかあり ます。

$TEXINPUTS

これは通常、同名の環境変数からセットされます。スタイルや パッケージが見つからない問題が起きる場合は、ここにその問 題を解決するパスを追加指定することができます。

$DONT_INCLUDE

こ れには、\input や \include コマンドで読み込もうとして も読み込ませたくないファイル名や拡張子の一覧を与えます。 (latex2html.config (訳注: 現在は l2hconf.pm) のデフォル トリストを参照。)

$DO_INCLUDE = ’’;

これは、 $DONT_INCLUDE のリストの例外リストです。これ ら の ファイルは、\input や \include コマンドで要求された場 合は読み込まれます。

$ICONSERVER = ’<URL>’;

これは、ナビゲーションボタンとして使われる標準アイコン を 探 す URL を指定するのに使います。サイズ情報と同等の特定の画像サイズ 用の名前が latex2html.config (訳注: 現在は l2hconf.pm) 内にあり ま す。アイコンそれ自身を、自分でカスタマイズした別のもので置き 換えることもできますが、これらの情報を正しく更新し、その画像 の 置 き場所を $ICONSERVER に指定する必要があります。 -local_icons を使って、 HTML ファイルや他の生成画像のある場所にアイコンの コ ピーを置く場合、 $ICONSERVER の値は HTML ファイルそれ自身の中に 書かれる必要はありませんが、ローカルディレクトリにコピーする 元 のアイコンを見つけるのにそれが必要になります。

$NAV_BORDER = <num>;

こ こ で 指定する値は、各アイコンを囲む境界の幅です (ポイント単 位)。通常は値 ‘0’ で、その場合コントロールパネル内の有効なボ タ ンと有効でないボタンを正確に揃えて配置します。

$LINKNAME = ’"index.$EXTN"’;

これは、変数 $NO_AUTO_LINK が空のときに使うもので、作業ディレク トリへの URL によって、完成した文書の主ページに到達できるように し ます。それには、 HTML ファイルの名前を指定しますが、それは自 動的にディレクトリ名にもリンクさ れ ま す。 $EXTN の 値 は、 $SHORTEXTN が設定されていなければ .html、設定されていれば .htm になります。

$LINKPOINT = ’"$FILE$EXTN"’;

これは、 $LINKNAME で指定された名前に二重化される、またはシンボ リッ クリンクされる HTML ファイルの名前を指定します。適切であれ ば、 $FILE の値は文書名で、これは通常作業ディレクトリ名に一致し ます。

$CHARSET = ’iso_8859_1’;

こ れは、 LaTeX2HTML が作成する HTML ページ内で使用する文字セッ トを指定します。設定ファイル、初期設定ファイルで何も設定され て い な い場合は、デフォルトの値が使用されます。小文字の $charset も認識されますが、これは大文字のものの値で上書きされます。

$ACCENT_IMAGES = ’large’;

ISO-Latin フォントに含まれないアクセント付き文字は、 LaTeX を使 用 して画像を作ることで生成できます。この変数は、これらの画像を 生成する際に使用するスタイルの設定用の LaTeX コマンドの (カンマ 区 切りの) リストです。この変数の値が空ならば、アクセントは単に 無視され、画像ではなくアクセントのないフォント文字を代わりに 使 用します。

color.perl パッケージ内では、以下の 2 つの変数を色名の設定表を持つファ イルの名前を特定するのに使います。 こ れ ら の 名 前 の ファ イ ル は、 $LATEX2HTMLSTYLES ディレクトリ内に用意されていますが、他の場所に移動さ れているか、異なる名前のファイルに置き換えられているかもしれません。 そ のような場合は、これらの変数値をそれに従って変更する必要があります。

$RGBCOLORFILE = ’rgb.txt’;

$CRAYOLAFILE = ’crayola.txt’;

以 下の変数は、システムのデフォルトから適当なものに変更できますが、同じ サイト、あるいは近くのサイトに置かれた文書のスタイルの全体的な一貫性 を 保 つには、ローカルの .latex2html-init 初期設定ファイルを使って行うのが 最もいいでしょう。

$default_language = ’english’;

これは、生成する HTML ページの先頭に現れる <!DOCTYPE ... > タグ 内 にどの言語コードを置くかを確定します。異なる言語用のパッケー ジを読み込む場合は、この変数値を変更するといいかもしれませ ん。 以下で説明する $TITLES_LANGUAGE 変数の項も参照してください。

$TITLES_LANGUAGE = ’english’;

こ の 変 数 は、‘‘Contents’’ (本文), ‘‘References’’ (参考文献), ‘‘Table of Contents’’ (目次) 等の標準的な文書のセクション用に実 際 に使用する文字列を選択するのに使います。フランス語やドイツ語 のタイトルは対応するパッケージ内でサポートされているので、そ れ ら の パッ ケー ジ を読み込むと、通常はこの変数値が上で説明した $default_language と同様に変更されます。

$WORDS_IN_NAVIGATION_PANEL_TITLES = 4;

ナビゲーションボタンの横に並ぶ、文字によるハイパーリンクの部 分 で、 セ ク ションタイトルからいくつの単語を使用するかを指定しま す。 (訳注: 日本語のセクションタイトルの場合は、単語に分割さ れ ないので多分無意味です。)

$WORDS_IN_PAGE = 450;

こ れは、 $AUTO_NAVIGATION が設定されている場合に、ページの下に ナビゲーションパネルを置くのに必要な最小ページ長 (単語数) を 指 定 します。 (訳注: この数字を越えた単語のあるページにはページの 下にナビゲーションパネルを置くのですが、日本語の文書の場合 は、 ほとんど単語に分割されないので多分無意味です。)

$CHILDLINE = "<BR><HR>\n";

こ れ は、通常のページの内容と、子リンクの一覧との間に置く HTML コードを指定します。

$NETSCAPE_HTML = 0;

このようにセットすると、この変数は、いずれの公的規格にも適合 し な い HTML コードを生成しないようにします。そしてこれは、生成す る HTML ページの先頭に置かれる、任意の <!DOCTYPE ... > タグの内 容を限定します。

$BODYTEXT = ’’;

この変数の値は、<BODY ...> タグの中で、例えば、文字や背景の色を 設定するのに使われます。その値は、\bodytext コマンドで上書き さ れ ますし、また \htmlbody コマンドや color パッケージの \color, \pagecolor コマンド使って変更したり追加したりできます。

$INTERLACE = 1;

このように設定すると、インターレース画像を生成します。 そ れ に は、 インターレース操作を行うことができるグラフィックツールが必 要となります。

$TRANSPARENT_FIGURES = 1;

このように設定すると、画像の背景は透明化されます。そうでなけ れ ば 背景は白になります。それには、ある色を透明色として指定できる ようなグラフィックツールが必要となります。

$FIGURE_SCALE_FACTOR = 1.6;

これは、figure 環境や、他の画像化される環境のすべての画像に適用 す る伸縮倍率 (スケールファクター) です。これは、数学環境として 認識されるものには適用されないことに注意してください。それら に は、 $MATH_SCALE_FACTOR の 内 容 と、 ス ケー リ ン グ指定の $DISP_SCALE_FACTOR を使用します。

$MATH_SCALE_FACTOR = 1.6;

インライン数式、ディスプレイ数式の両方のすべての画像に適用す る 伸 縮倍率 (スケールファクター) です。アンチエイリアス画像には、 この値の代わりに 1.4 とするのがいいでしょう。

$DISP_SCALE_FACTOR = 1;

ディスプレイ数式環境の画像化に適用する追加の伸縮倍率 (スケー ル ファ ク ター) で す。 こ れ を 設 定 す る と、最終的な倍率は $MATH_SCALE_FACTOR の 値 と こ の 値 と の 積 に な り ま す。 $MATH_SCALE_FACTOR = 1.4; には、この値を ‘1.2’ とするのがいいで しょう。

$EXTRA_IMAGE_SCALE

これは、生成するすべての画像に適用する追加の伸縮倍率 (スケー ル ファ ク ター) を 持 ち ま す。 こ れ を 設 定すると、これは、 $EXTRA_IMAGE_SCALE の伸縮を画像生成時に適用しますが、それらの高 さ と幅は伸縮しないサイズで記録します。これは、画像を希望するサ イズに合うように伸縮 (通常は拡大) し、印刷時に良い品質が得ら れ る ようにブラウザに合わせるためのものです。 600dpi の印字品質で は、‘1.5’ や ‘2’ の値がいいでしょう。

$PAPERSIZE = ’a5’;

画像を生成する際に、figure やディスプレイ数式を LaTeX 処理す る と きのページサイズを指定します。これは、画像内の文字列の行の長 さに影響を与えます。数式や文字の画像は印刷される場合よりも大 き い サイズを使用しますが、そうでないとスクリーン解像度では明瞭さ が失なわれるからですが、よって一般には小さ目のページサイズを 勧 めます。これは、$MATH_SCALE_FACTOR と $DISP_SCALE_FACTOR の両方 の伸縮倍率を使う場合は特にそうですが、そうでないと過度に大き く なって、余計な空白を持つような画像ができてしまうでしょう。

$LINE_WIDTH = 500;

以 前は、画像を右、あるいは中央合わせする際には、これでその画像 の幅を指定していました (が、もはや使われていません)。

以下の変数は、画像生成時に必要なツールにアクセスするときに使用しま す。 そ の ロー カ ル の シ ス テ ム で の ファ イ ル や プ ログラムの位置が configure-pstoimg という Perl スクリプトによって 確 認 さ れ、 そ れ が $LATEX2HTMLDIR/local.pmPerl コードとして記録され、pstoimg が必要な ときに読み込みます。 (訳注: 現在は configure-pstoimg も local.pm も な く、 以下の値は configure 時に pstoimg スクリプトに直接書き込まれていま す。) configure-pstoimg Perl スクリプトの実行後、得られた値を変更する必 要 はないはずです。以下の値は、この筆者のシステムで実施した際のもので、 単なる実例を示しているだけのもので、デフォルトの値を表しているわけで は ありません。

$GS_LIB = ’/usr/local/share/ghostscript/4.02’; $PNMCAT = ’/usr/local/bin/pnmcat’; $PPMQUANT = ’/usr/local/bin/ppmquant’; $PNMFLIP = ’/usr/local/bin/pnmflip’; $PPMTOGIF = ’/usr/local/bin/ppmtogif’; $HOWTO_TRANSPARENT_GIF = ’netpbm’; $GS_DEVICE = ’pnmraw’; $GS = ’/usr/local/bin/gs’; $PNMFILE = ’/usr/local/bin/pnmfile’; $HOWTO_INTERLACE_GIF = ’netpbm’; $PBMMAKE = ’/usr/local/bin/pbmmake’; $PNMCROP = ’/usr/local/bin/pnmcrop’; $TMP = ’/usr/var/tmp’;

以 下 の 値は、もはや必要ではなく、 configure-pstoimg Perl スクリプトを 使って得られるより明確な情報で置き換えられています。 $USENETPBM = 1; $PBMPLUSDIR = ’/usr/local/bin’;

参照

latex(1)

作者

Nikos Drakos, Computer Based Learning Unit, University of Leeds <nikos@cbl.leeds.ac.uk>. その他何人もの人が提案、アイデア、解決策、支 援、励みを与えてくれました。現在の保守者は Ross Moore です。このマ ニュ ア ル ペー ジ は、 こ の プ ログラムに附属する LaTeX 文書を元に、 Manoj Srivastava <srivasta@debian.org> が Debian GNU/Linux システム用に書きま した。 (訳注: この日本語訳は Shigeharu TAKENO <shige@iee.niit.ac.jp> が 行いました。なお、いくつかのオプションの説明、特に新しく追加されたオ プ ションの説明は、元々はこのマニュアルページにはなかったもので latex2html の pod ファイルから持ってきたり、新たに追加したものなどがあります。)