Tgif FAQ - LaTeX Equation パッケージインストール時の問題

このページは、 Tgif ホームページ にある FAQ のページ を、竹野研究室 (主に竹野) が日本語に翻訳したものです。 オリジナルサイトの作者 (Bill Cheng 氏) の許可の元、ここに公開します。

FAQ 以外のページへのリンクは、 ほとんどがオリジナルページへのリンクになっていますので、 日本語訳はされていません (ただし、そのうち主なものは今後日本語訳することも考えています)。 また、ここに書かれているリンク先やソフトウェアなどの情報は、 書かれてからかなり年月が経っていますので、 リンク切れになっていたり、 現在の状況には合わない情報である可能性もあります。

この日本語訳のページに関する意見や質問は、 オリジナルサイトの作者ではなく、 竹野 にお願いいたします。

(05/31 2017)

このページのオリジナルサイト: http://bourbon.usc.edu/tgif/faq/latex.html

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tgif-4.1.16 以降、 tgif の標準的な配布物には、LaTeX 数式記号ファイルがついてきます:

      eq4.sym
      eq4-2x.sym
      eq4-ps2epsi.sym
      eq4-epstool.sym

eq4.sym を使用するには、 latex と dvips に加えて以下が必要です:

• pstoepsi - dvips で生成した PS (postscript) ファイルを EPSI (概観用ビットマップを持つ EPS (カプセル化 PostScript) ファイル) に変換するツール
• netpbm - pstoepsi が作成する EPSI ファイル用に、 PBM ファイルを概観用ビットマップに変換するのに使用する
• ghostscript - pstoepsi が PS ファイルを PBM ファイルにレンダリングするのに使用する

これらのツールを正しくインストールすれば、 単純に eq4.sym を例示し、 eq= 属性の値を変更することができます。 数式が大きい場合は、数式オブジェクトの上で右クリックすることで エディタ内で Edit 属性を選択し、 eq= を選択して、 あなたの好きなエディタ内でその数式を編集することもできます (エディタを選ぶには X デフォルト値の Tgif.Editor を使えます)。

そして数式オブジェクトをダブルクリックしてすると tgif は以下のコマンドを実行します:

      latex <tmpfile>
      dvips -N -n 1 -o <tmpfile>.ps <tmpfile>
      pstoepsi <tmpfile>.ps <tmpfile>.eps

ここで、<tmpfile> は tgif が生成する一時ファイルです (通常 /tmp に Tgif から始まる名前で作成します)。

これは、すべてが適切にインストールされている場合に動作します。 もしうまく動かなければ、エラーメッセージボックスが現われます。 そのボックスを閉じないでください。 ディレクトリ /tmp に移動し、 Tgif で始まり .tex で終わる最新のファイルを探し、 それをコピーしてください。 そして、問題を見つけるために上のコマンドを手動で実行してください。 例えば以下のようにします:

      cd /tmp
      ls -lrt Tgif*
  
      -rw-r--r--   1 william     230 Mar 22 11:27 TgifmTaOdC.tex
      -rw-r--r--   1 william    4636 Mar 22 11:27 TgifmTaOdC.log
      -rw-r--r--   1 william     324 Mar 22 11:27 TgifmTaOdC.dvi
      -rw-r--r--   1 william       8 Mar 22 11:27 TgifmTaOdC.aux
      -rw-r--r--   1 william   18561 Mar 22 11:27 TgifmTaOdC.ps
      -rw-r--r--   1 william   18561 Mar 22 11:27 TgifmTaOdC.eps

(この一覧内の TgifmTaOdC.ps と TgifmTaOdC.eps は同じファイルサイズですが、これは pstoepsi が 正しく動か なかった ことを意味することに注意してください。)

      cp TgifmTaOdC.tex foo.tex
      latex foo
      dvips -N -n 1 -o foo.ps foo
      pstoepsi foo.ps foo.eps
      more foo.eps

この時点で、foo.eps の最初の数行は以下のようになります:

      %!PS-Adobe-2.0 EPSF-1.2
      %%BoundingBox: 258 634 354 653
      %%BeginPreview: 97 20 1 20
      % 00000000000000000000000e00
      % ...
      % 00000000000000000003c00000
      %%EndImage
      %%EndPreview
      ...

これらの行は、pstoepsi が追加したものです。 %%BoundingBox: と %%BeginPreview: の数値は、 あなたの数式に依存し、 先頭行の PS-Adobe と EPSF のバージョンは、 環境の設定によって変わる可能性があります。

latex, dvips, pstoepsi 等を 手動で実行する際にエラーが出た場合は、 それらのツールの設定に問題があります。 これらは問題がなく、かつ tgif が相変わらずエラーを出す場合は、 私にメールを送ってください !

eq4-2x.sym は、より高解像度 (2x) の概観用ビットマップを作りますが、 そのためには、 netpbm の 特別な バージョンの netpbm-20may1999 が必要です。 netpbm の新しい版では多分うまく動きません。

eq4-ps2epsi.sym は、 4.1.43 より前の tgif を使っている場合にはお勧めしません。 4.1.43 以降の tgif を使っていて、 主に PS/EPS/PDF ファイルを生成するのに使っている場合は、 むしろ eq4-ps2epsi.sym を使うべきでしょう。

eq4-epstool.sym は eq4.sym と似ていますが、 こちらは epstool を使っています。

eq4.sym が /home/yourself/lib/tgif/latex にある場合は、 以下の行をあなたの ~/.Xdefaults ファイルに追加します:

      Tgif.MaxDomains:    1
      Tgif.DomainPath0:   LaTeX:.:/home/yourself/lib/tgif/latex
      Tgif.DefaultDomain: 0

上は、あなたがドメインを 1 つ持っていることを意味しています。 そしてドメイン番号 0 は、LaTeX と名前付けられ、 tgif はカレントディレクトリ内、 そして /home/yourself/lib/tgif/latex ディレクトリで *.sym ファイルを探すことになります。 tgif の起動時には、デフォルトドメインはドメイン番号 0 になります。

そして tgif を実行すると、スペシャルメニューから (または <Cntrl>i を押して)「例示」 (Instantiate、ブロックオブジェクト例) を選択でき、 そこに eq4.sym が見つかるでしょう。 それをダブルクリックすると、 tgif は描画領域内にそれを置く場所をクリックするよう要求します。 それをそこに置くと、eq4 の一つの記号の例示が現れ、 その例示は eq4 オブジェクト (または LaTeX equation オブジェクト) と呼ばれます。 そして、編集モードに進んで (または <Cntrl>w を押して)、 eq= 属性内のどこかでクリックすれば、 その数式を編集できます。

あなたが gs5.10 を使用していて、 LaTeX Equation パッケージ内の README.latex の指示に従い ftp.cs.ucla.edu か export.lcs.mit.edu から pstoepsi.tar.Z を取得したのであれば、問題が起きるでしょう。

それは、pstoepsi.tar.Z は「オリジナル」の pstoepsi だからです 私はそれを元々誰が書いたか知りませんが、 それは古い ghostscript でしか動作しません。

Q: pbmtoepsi 用の Makefile には 「PBM_ROOT=/where_the_root_of_pbmplus_is」 という行がありますが、 pbmplus が何であるか、またはそれがどこにあるか知りません。

実は netpbm は以前 pbmplus と呼ばれていました。 そして pbmplus には pbmtoepsi はついていませんでした。 元々の pbmtoepsi がリリースされたときには netpbm は存在していませんでしたので、 その記述は pbmplus 用に説明しているのでしょう。

Netpbm-1mar1994 には pbmtoepsi がついています。 よって、netpbm-1mar1994 と pstoepsi パッケージ内の シェルスクリプトがあれば、 pstoepsi パッケージ内の他のファイルは必要ありません。 netpbm-1mar1994 には (シンボリックリンクミスのような) 小さな問題がありますので、小さな修正をほどこして netpbm-15nov1997 という名前にしました。 これらは tgif のツールのページ にリンクがあります。 gs5.10 を使っているなら基本的に、netpbm-15nov1997、 pstoepsi シェルスクリプトが必要で、 そして tgif ホームページにしたがって そのシェルスクリプトに変更を加える必要があります。

Q: pstoepsi シェルスクリプトは、 それ自身が特殊なソフト群を必要としているようです。 pstoppm.ps という名前のファイルを必要としているようで、 それは gs5.10 のインストール先にはないようですが、 古い gs3.33 のインストール先にはありましたので、 それを使うように設定しました。

gs5.10 は pstoppm.ps を持っていませんが、 それは gs がそれ自身ですべての PPM ファイルを作れるからです。 古い pstoepsi のみが pstoppm.ps に関係していますが、 よってそれは gs5.10 では動作しません。 pstoepsi シェルスクリプトを tgif ホームページから取得すれば、 新しい gs で、そして pstoppm.ps はなくてもちゃんと動作します ! この場合、あなたが PSTOPPM に何を設定するかを 気にする必要はありません。

Q: rasttopnm と呼ばれるものの置き場所を知りたいのですが、 聞いたこともありませんし、多分持っていないと思います。 これを使おうともしていないようです。

それは pstoepsi では使われていません。 元々の pstoepsi パッケージには、rastotopnm を使用する pstorast と呼ばれるプログラムがついています。 よって、RASTTOPNM には何を設定するかを気にする必要はありません。

pstoepsi を実行すると以下のようになります:

{bluemoon:william}[1] pstoepsi Tgifa00377.ps Tgifa00377.epsi

Usage: (file) ppmNrun

    converts file.ps to file.ppm (single page),

    or file.1ppm, file.2ppm, ... (multi page).

    N is # of bits per pixel (1, 8, or 24).

Examples: (golfer) ppm1run ..or.. (escher) ppm8run

Optional commands you can give first:

    horiz_DPI vert_DPI ppmsetdensity

    horiz_inches vert_inches ppmsetpagesize

    (dirname/) ppmsetprefix

    page_num ppmsetfirstpagenumber

GS>Writing Tgifa00377.ppm

Error: /undefined in writeppmfile

Operand stack:

    --nostringval-- --nostringval--

Execution stack:

...

上の問題点は、"Error: /undefined in writeppmfile" です。 gs5.10 は "writeppmfile" をもはやサポートしていません。 新しい ghostscript のことを知らない元々の pstoepsi を動かしているせいでうまくいっていないのです ! tgif ホームページ上にある pstoepsi シェルスクリプトなら ちゃんと動きます。

2 つの方法があります。 一つは、スペシャルメニューの属性 (Attribute) サブメニューの、 「Move/Justify An Attribute」を選択する方法です。 カーソルが変わったら左マウスボタン (Btn1) をドラッグし、 eq= 属性を選択します。 そして再びカーソルが変わったら右マウスボタン (Btn3) をクリックし、 eq= 属性を隠します。

もう一つは、以下を X リソースに追加することです:

      Tgif.ShortCuts: !<Key>T:ToggleNamedAttrShown(eq=)

この X リソースは、<SHIFT>t キーを eq= の引数付きで ToggleNamedAttrShown に割り当てます。 よって、tgif 上 (tgif の描画モードがテキストモードでは ない 場合) で <SHIFT>t を押すと、 選択された eq= 属性の表示がトグル (On/Off) されます。