128.17 Kittycairo

出力形式 kittycairo は、kitty グラフィックプロトコルをサポートする端 末エミュレータ上で、ウィンドウ内出力を生成します。実際の描画は、2 次元 グラフィックライブラリの cairo と文字列レンダリングライブラリの pango を用いて行います。kitty プロトコルは、sixel グラフィックとは別の選択肢 で、24 ビット RGB カラーをサポートすること、およびリモートセッションで はコンピュータと端末の間の画像データの転送に必要な大域幅が少し小さいこ とが優位です。

書式:


       set terminal kittycairo
                    {{no}enhanced} {mono|color}
                    {font <font>} {fontscale <scale>}
                    {linewidth <lw>} {rounded|butt|square} {dashlength <dl>}
                    {transparent | background <rgbcolor>}
                    {size <XX>,<YY>} {anchor|scroll}

この出力形式は、ラベルや他の文字列処理にデフォルトで拡張文字列処理を使 用します。以下参照: enhanced (14)

グラフのすべての線分の幅は、linewidth の積因子 <lw> で変更できます。 フォントサイズも同様に fontscale のスケール積因子で一様に変更できま す。フォントや文字コードオプションに関する説明については、以下参照: pdfcairo (128.23)

オプション rounded は、線の端や接合部を丸くし、デフォルトの butt は尖った端と角張った接合部を生成します。

グラフのサイズは、スクリーンピクセル単位で与えます。デフォルトでは (anchor)、それぞれのグラフは、端末ウィンドウの左上に描きます。これは アニメーションや、キーボードを利用した疑似マウス操作 (以下参照: pseudo-mousing (99.2)) では便利です。一方、scroll では、各グラフを現在の カーソル位置から開始しますが、それにより端末文字列でそれをスクロールで きます。

竹野茂治@新潟工科大学
2024-12-02