113.74.1 極座標格子 (polar grid)

書式:


     set polar grid {<theta_segments>, <radial_segments>}
                    { qnorm {<power>} | gauss | cauchy | exp | box | hann }
                    { kdensity } { scale <scale> }
                    {theta [min:max]} {r [min:max]}

極座標格子の設定は、描画スタイル with surface と組み合わせて極座標の 点集合から温度分布図 (heat map) を生成するのに使います。面は、円を埋め 尽くす格子からなり、それによりθと r の離散的な範囲で形作る部分で円を 分割します。

各部分には、個々の散在点 [x,y,z] の入力集合からフィルタ操作の適用によ り導かれる値を割り当てます。デフォルトのフィルタは qnorm 1 で、これ は各点の、格子部分の中心からその点までの距離の逆数で重みづけされた z 値の平均を取ることを意味します。

他のフィルタ操作 gauss, cauchy, exp, box, hann に関しては、ほかの場所 で詳しく説明しています。以下参照: dgrid3d (113.25)

kdensity: このキーワードは、gnuplot に、重みつきの平均の代わりに、 すべての点からの寄与の重み付きの和を使用することを指示します。

scale: このスケール因子 (デフォルトは 1.0) は、重み計算で値を使う前 に、すべての距離に対してスケーリングを適用します。

マスキング: すべての入力点を、格子値を計算するのに使用します。完全に 格子の張られた面は、常にθの範囲 [0:360] 、および自動縮尺、または前に 実行されたコマンド set rrange で定義される動径範囲に渡ります。しかし 面の実際にグラフに現れる部分は、θや r の下限、上限によって切り落した くさび型状に制限できます。θの範囲は度単位で与える必要があります。

Image figure_polar_grid
例えば、以下のコマンドは、サイズにおいて自動縮尺されたすべての入力点 を示すグラフを生成します。すべての入力点の寄与は平均ではなく和であっ て (kdensity)、結果としての格子面のくさび部分のみを表示します。


    set rrange [0:*]
    set polar grid qnorm kdensity theta [0:190]
    plot DATA with surface, DATA with points

竹野茂治@新潟工科大学
2024-12-02