15 環境変数 (Environment)

gnuplot は多くのシェル環境変数を認識します。必須のものはありません。

GNUTERM は、それが定義されていれば、起動時に "set term" に渡されます。 これは、システム、または個人的な初期化ファイルによる指定 (以下参照: startup (28))。や、もちろんその後の明示的な set term コマンドによる指定 で変更できます。 terminal オプションを入れることもできます。例:


    bash$ export GNUTERM="postscript eps color size 5in, 3in"

GNUHELP は、それが定義されていれば、ヘルプファイル (gnuplot.gih) のパ ス名に設定します。

起動時の初期化には、設定ファイル $HOME/.gnuplot と $XDG_CONFIG_HOME/gnuplot/gnuplotrc を探します。MS-DOS, Windows, OS/2 では GNUPLOT か USERPROFILE で指定されたファイルを探します。詳細につい ては以下参照: startup (28)

Unix においては、PAGER がヘルプメッセージの出力用のフィルタとして使わ れます。

Unix では、SHELL が shell コマンドの際に使われます。MS-DOS, OS/2 で は COMSPEC が使われます。

FIT_SCRIPT は、当てはめ (fit) が中断されたときに実行する gnuplot コ マンドの指定に使われます。以下参照: fit (89)。FIT_LOG は当てはめによるロ グファイルのデフォルトのファイル名の指定に使われます。

GNUPLOT_LIB は、データやコマンドファイルの検索ディレクトリを追加定義す るのに使われます。その変数は、一つのディレクトリ名かまたは複数のディレ クトリ名を書くことができますが、ディレクトリの区切りはプラットホーム毎 に違います。例えば Unix では ':' で、MS-DOS, Windows, OS/2 では ';' で す。GNUPLOT_LIB の値は変数 loadpath に追加されますが、それは savesave set コマンドでは保存されません。

出力ドライバの中には gd ライブラリ経由で TrueType フォントを扱えるもの もいくつかあります (以下参照: fonts (17))。これらの出力形式では、 GDFONTPATH や GNUPLOT_DEFAULT_GDFONT がフォントの選択に影響を与えます。

postscript 出力ドライバは自分で持っているフォント検索パスを使いますが、 それは、環境変数 GNUPLOT_FONTPATH で制御できます。

PostScript ドライバは、外部 (組み込まれていない) 定義ファイルを探すた めに環境変数 GNUPLOT_PS_DIR を利用します。インストール時の作業により、 gnuplot にはそれらのファイルのコピーが組み込まれているか、またはデフォ ルトのパスが埋め込まれています。この変数は、postscript 出力形式でデフ ォルトのファイルの代わりにカスタマイズした prologue ファイルを使用する のに利用できます。以下参照: postscript prologue (128.27.3)

竹野茂治@新潟工科大学
2024-12-02