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local

書式:

     local foo = <expression>
     local array foo[size]

キーワード local は、変数の宣言を導入し、その変数の有効範囲 (scope) を、その宣言が含まれるコードブロック内の実行のみに制限します。変数宣言 は必須ではありませんが、それがなければすべての変数は大域 (global) 変数 となります。局所 (local) 変数の名前が大域変数と重なった場合は、局所変 数の有効範囲から抜けるまでは、大域変数は隠します。以下参照: scope

local の宣言は、callload 文によって大域変数の値が意識せずに上 書きされてしまうことを避けるために使います。これは特に関数ブロック内で 有用です。コマンド local は、if, else, do for, while に続く 中括弧のコードブロック内でも有効です。

例: データ集合の一群を描画するコマンドからなる以下のようなスクリプト "plot_all_data.gp" を書くとします。この便利なスクリプトは、"file" や "files" や "dataset" や "outfile" の名前の任意の変数が破壊される心配を せずにコマンドライン、あるいは他のスクリプトから呼び出せます。 変数 "file" は本質的に局所的で、それはそれが繰り返し変数だからです (以下参照: scope) が、他の 3 つは、それらを保護するにはキーワード local が必要です。

plot_all_data.gp:

     local files = system("ls -1 *.dat")
     do for [file in files] {
        local dataset = file[1:strstrt(file,".dat")-1]
        local outfile = dataset . ".png"
        set output outfile
        plot file with lines title dataset
     }
     unset output