特殊関数と複素数値関数 (Special and complex-valued functions)

gnuplot バージョン 6 は、膨大な複素数値関数群と、以前のバージョンにあ った関数の改良版をいくつか提供します。

• 新規: 複素変数、複素数値のリーマンゼータ (ζ) 関数。以下参照: zeta。
• (正規化) 下方不完全ガンマ関数の定義域と精度の改良。複素引数が可能に。 以下参照: igamma。
• 上方不完全ガンマ関数を新規追加 (実引数のみ)。 以下参照: uigamma。
• (正規化) 不完全ベータ関数の定義域と精度の改良。 以下参照: ibeta。
• 逆 (正規化) 不完全ガンマ関数を新しく追加。 以下参照: invigamma。
• 逆 (正規化) 不完全ベータ関数を新しく追加。 以下参照: invibeta。
• 多価関数 W_k(z) の第 k 分岐を返す複素関数 LambertW(z,k) を新しく追加。
  古い lambertw(x) は real(LambertW( real(z), 0 )) であることに注意。 以下参照: LambertW。
• 複素関数 lnGamma(z) を新しく追加。 既にある lgamma(x) は real(lnGamma(real(z)) であることに注意。 以下参照: lnGamma。
• z の複素共役を返す複素関数 conj(z)
• (第 1) シンクロトロン関数 F(x)。以下参照: SynchrotronF。
• acosh(z) の定義域を負の実数軸を覆うように拡張。
• asin(z) asinh(z) の複素数引数に対する精度の改良。
• 便利なように I = sqrt(-1) = {0,1} を定義済み変数に。
  gnuplot は {a,b} を正しい複素数定数と見なしてくれませんが、しかし (a + b*I) なら正しい複素数数式として受けつけてくれるので有用です。

ビルド時に適切な外部ライブラリがあれば、さらにいくつかの特殊関数をサポ ートします。以下参照: special_functions。

• ν 次 (実数) の、引数 z に対する複素ベッセル関数 Iν(z), Jν(z), Kν(z), Yν(z)。以下参照: BesselK。
• ν 次 (実数) の、引数 z に対する複素ハンケル関数 H1ν(z), H2ν(z)。 以下参照: BesselH1。
• 複素エアリー関数 Ai(z), Bi(z)。
• n 次の複素指数積分。以下参照: expint。
• フレネル積分 C(x), S(x)。以下参照: FresnelC。
• Voigt プロファイルの半値全幅を返す関数 VP_fwhm(sigma,gamma)。以下 参照: VP, VP_fwhm。