44 Filledcurves

Image figure_filledcurves
スタイル filledcurves は 2 次元描画でのみ利用します。これは 3 種類の 異なる指定が可能です。最初の 2 種類は 1 つの関数描画、あるいは (x,y) 2 列の入力データ用のもので、後で紹介するようにオプションで更なる指定がで きます。

書式:


   plot ... with filledcurves [option]

ここで、オプションは以下のうちのいずれかです:


   closed
   {above|below} x1 x2  y r=<a> xy=<x>,<y>
   between

最初のものは closed で、これは曲線それ自身を閉多角形と見なします。入 力データが 2 列の場合にはこれがデフォルトです。


   filledcurves closed   ... 丁度閉曲線で囲まれる領域

2 種類目は指定された軸、あるいは水平線、垂直線、与えられた点などと、曲 線との間に作られる領域を塗りつぶします。この場合、さらに塗り潰し領域を 指定した直線の上または下に制限できます。


   filledcurves x1       ... x1 軸
   filledcurves x2       ... x2 軸 (y1, y2 軸も同様)
   filledcurves y=42     ... 直線 y=42, すなわち x 軸と平行
   filledcurves xy=10,20 ... x1,y1 軸での点 10,20 (扇型のような形状)
   filledcurves above r=1.5  極座標での動径軸の 1.5 の外側の領域

Image figure_yerrorfill
3 種類目は、x 座標の集合が同じである 2 つの曲線の間の領域を塗り潰しま す。これは、(x, y1, y2) の 3 列の入力データが必要です。入力データが 3 列以上の場合にはこれがデフォルトです。2 列目が y の値で、3 列目がその 誤差データである場合は、不確定領域を陰影で表現することができます。 これに似た 3 次元描画スタイル zerrorfill も参照してください。


   3 列:  x  y  yerror


   plot $DAT using 1:($2-$3):($2+$3) with filledcurves, \
        $DAT using 1:2 smooth mcs with lines

abovebelow オプションは


   ... filledcurves above {x1|x2|y|r}=<val>

および


   ... using 1:2:3 with filledcurves below

の形のコマンドに適用可能です。どちらの場合でも、これらのオプションは 塗りつぶし領域を、境界線、または境界曲線の片側に制限します。

データファイルから描かれた曲線の塗りつぶしを拡大すると、何もなくなった り正しくない領域になることがありますが、それは gnuplot が、領域ではな く点や線をクリッピングしているからです。

<x>, <y>, <a> が描画領域の外にある場合、それらはグラフの境界へ移動され ます。よって、オプション xy=<x>,<y> を指定した場合の実際の塗りつぶし領 域は、xrange や yrange に依存します。


Subsections
竹野茂治@新潟工科大学
2024-05-31