99.6.1 CGM のフォント (font)

CGM (Computer Graphics Metafile) ファイルの最初の部分、メタファイルの 記述部分には、フォントリスト (font table) が含まれています。画像の本体 部では、フォントはこのリストにある番号で指定されます。デフォルトではこ のドライバは以下の 35 個のフォントリストを生成し、さらにこのリストのHelvetica, Times, Courier の各フォントの italicobliqueで置き換えたもの、およびその逆による 6 つの追加のフォントが含まれます(Microsoft Office と Corel Draw CGM の import フィルタは italicoblique を同じものとして扱うからです)。

CGM fonts
  Helvetica Hershey/Cartographic_Roman
  Helvetica Bold Hershey/Cartographic_Greek
  Helvetica Oblique Hershey/Simplex_Roman
  Helvetica Bold Oblique Hershey/Simplex_Greek
  Times Roman Hershey/Simplex_Script
  Times Bold Hershey/Complex_Roman
  Times Italic Hershey/Complex_Greek
  Times Bold Italic Hershey/Complex_Italic
  Courier Hershey/Complex_Cyrillic
  Courier Bold Hershey/Duplex_Roman
  Courier Oblique Hershey/Triplex_Roman
  Courier Bold Oblique Hershey/Triplex_Italic
  Symbol Hershey/Gothic_German
  ZapfDingbats Hershey/Gothic_English
  Script Hershey/Gothic_Italian
  15 Hershey/Symbol_Set_1
    Hershey/Symbol_Set_2
    Hershey/Symbol_Math
これらのフォントの最初の 13 個は WebCGM で要求されているものです。 Microsoft Office の CGM import フィルタはその 13 個の標準フォントと 'ZapfDingbats' と 'Script' をサポートしています。しかし、そのスクリプ ト (script) フォントは '15' という名前でしかアクセスできません。 Microsoft の import フィルタの font の置き換えに関するより詳しい情報に ついては、
 C:\Program Files\Microsoft Office\Office\Cgmimp32.hlp

のヘルプファイル、または
 C:\Program Files\Common Files\Microsoft Shared\Grphflt\Cgmimp32.cfg

の設定ファイルなどをチェックしてください。

set term コマンドでデフォルトのフォントリストにないフォント名を指定 することも可能です。その場合、その指定したフォントが最初に現われる新 しいフォントリストが作られます。そのフォント名に関して、スペル、単語 の先頭の大文字化やどこにスペースが入るかなどが、作られる CGM ファイル を読むアプリケーションにとって適切なものであるかをちゃんと確認する必要 があります。(gnuplot と任意の MIL-D-28003A 準拠アプリケーションは、フ ォント名の大文字小文字の違いは無視します。) 新しいフォントをいくつも追 加したい場合は、set term コマンドを繰り返し使用してください。

例:

     set terminal cgm 'Old English'
     set terminal cgm 'Tengwar'
     set terminal cgm 'Arabic'
     set output 'myfile.cgm'
     plot ...
     set output

set label コマンドでは新しいフォントを導入することはできません。

竹野茂治@新潟工科大学
2017年3月21日