- 出力形式 (terminal) を METAFONT にセット:
set terminal mf
- 出力ファイル名を設定。例えば:
set output "myfigures.mf"
- グラフの描画。各グラフは別々の文字を生成し、そのデフォルトの大きさは
5x3 インチですが、この大きさは set size 0.5,0.5 のようにしてどんなサ
イズにでも自由に変更できます。
- gnuplot を終了
- gnuplot の出力ファイルに対して METAFONT を実行し、TFM ファイルと GF
ファイルを作ります。グラフは割と大きい (5x3 インチ) ので、memmax の値が
少なくとも 150000 である METAFONT を使う必要があるでしょう。Unix では、
それは通常 bigmf という名前でインストールされているでしょう。以下では、virmf コマンドが big 版の METAFONT であると仮定し、実行例を示します:
- METAFONT の立ち上げ:
virmf '&plain'
- 出力装置の選択: METAFONT プロンプト ('*') 上で次のように打ちます:
\mode:=CanonCX; % あなたの使用するプリンタを指定
- 拡大率 (magnification) の選択 (オプション):
mag:=1; % あなたの好みの値を指定
- gnuplot で作ったファイルを入力:
input myfigures.mf
典型的な Unix マシンでは、virmf '&plain' を実行するスクリプト "mf" が
あるので、virmf &plain の代わりに mf を使えます。これにより mfput.tfm
と mfput.$$$gf ($$$ は出力装置の解像度) の 2 つのファイルが作られます。
上の作業は、すべてをコマンドライン上で簡単に実行することもできます:
virmf '&plain' '
\
mode:=CanonCX; mag:=1; input myfigures.mf'
この場合、作られるファイル名は myfigures.tfm と myfigures.300gf という
名前になります。
- gftopk を使って GF ファイルから PK ファイルを生成:
gftopk myfigures.300gf myfigures.300pk
gftopk が作るファイルの名前はあなたが使用する DVI ドライバに依存します
ので、サイトの TeX の管理者にフォント名の規則について聞いてください。
次に TFM ファイルと PK ファイルを適当なディレクトリにインストールするか
または環境変数を適切な値に設定します。通常それは、TEXFONTS にカレントデ
ィレクトリを含めることと、あなたが使用する DVI ドライバが使用している環
境変数 (標準的な名前はありませんが ...) に対して同じことをやれば済みま
す。これは TeX がフォントメトリック (TFM) ファイル を見つけ、DVI ドライ
バが PK ファイルを見つけられるようにするために必要な作業です。
- 文書にそのグラフを入れるために TeX にそのフォント名を指示:
\font\gnufigs=myfigures
各グラフは、最初のグラフが文字 0、2 番目のグラフが文字 1 というように、
それぞれ一つの文字として保存されています。上記の作業を行なうと、グラフ
はその他の文字と同じように使うことができ、例えばグラフ 1 と 2 を文書中
にセンタリングして置くために plain TeX ファイル中ですべきことは:
\centerline{\gnufigs\char0}
\centerline{\gnufigs\char1}
だけです。もちろん LaTeX では picture 環境を使って
\
makebox と
\
put マ
クロで任意の位置にグラフを配置することができます。
このやり方は、一度フォントを生成してしまえば、大幅に時間の節約になりま
す: TeX はグラフを文字として使い、それを配置するにはごく少ない時間しか
使用しませんし、グラフよりも文書の方が修正することが多いでしょうから。
そしてこれは TeX のメモリの節約にもなります。METAFONT ドライバを使うも
う最後の一つの利点は、生成される DVI ファイルが本来のデバイス非依存な
形になるということです。それは eepic や tpic ドライバのような
\
special
コマンドを全く使わないからです。
竹野茂治@新潟工科大学
2012年10月3日