出力形式 canvas は、HTML5 の canvas 要素上に描画する javascript コマ
ンドの集合を生成します。
書式:
set terminal canvas {size <xsize>, <ysize>} {background <rgb_color>} {font {<fontname>}{,<fontsize>}} | {fsize <fontsize>} {{no}enhanced} {linewidth <lw>} {rounded | butt} {solid | dashed {dashlength <dl>}} {standalone {mousing} | name '<funcname>'} {jsdir 'URL/for/javascripts'} {title '<some string>'}
< xsize> と < ysize> は描画領域のピクセル単位でのサイズを設定します。 standalone モードでのデフォルトのサイズは、600x400 ピクセルです。 デフォルトのフォントサイズは 10 です。
注: ファイル canvastext.js で提供している Hershey simplex Roman フォン トのアスキー部分のフォント一つだけが利用できます。これは、ファイル canvasmath.js で置き換えることもでき、そこには UTF-8 エンコードされた Hershey simplex Greek と math symbols も含まれています。他の出力形式に 合わせて、font "name,size" の形式も使えるようになっています。今の ところ name のフォント名部分は無視されますが、そのうちにブラウザが名 前付きフォントをサポートしだすでしょう。
デフォルトの standalone モードは、HTML 5 の canvas 要素を使用してグ ラフを描画するような javascript コードを含む HTML ページを生成します。 その HTML ページは、2 つの必要な javascript ファイル 'canvastext.js'、 'gnuplot_common.js' にリンクします。点線をサポートするためにはさらに追 加ファイル 'gnuplot_dashedlines.js' が必要です。デフォルトではそれらは ローカルファイルへのリンクで、Unix 互換のシステムでは通常はそれらディ レクトリ /usr/local/share/gnuplot/< version> /js にあります。他の環境に ついては、インストールに関する注意を参照してください。この設定は、オプ ション jsdir に別のローカルディレクトリ、あるいは一般的な URL を指定 することで変更できます。グラフをリモートクライアントのマシンで見れるよ うにする場合は、通常は後者の設定が適切でしょう。
canvas 出力形式で生成される描画はすべてマウス操作可能です。キーワード mousing を追加すると、standalone モードのグラフの下にマウストラッ キングボックスをつけます。これは、canvastext.js が置かれているのと同 じローカルディレクトリ、または URL 内の、'gnuplot_mouse.js' という javascript ファイルへのリンクと 'gnuplot_mouse.css' というマウスボック スに関するスタイルシートも追加します。
オプション name は、javascript のみを含むファイルを一つ生成します。
それが含む javascript 関数と、それが描画する canvas 要素の id の両方は、
以下の文字列パラメータから取られます。例えば以下のコマンド
set term canvas name 'fishplot' set output 'fishplot.js'
<html> <head> <script src="canvastext.js"></script> <script src="gnuplot_common.js"></script> </head> <body onload="fishplot();"> <script src="fishplot.js"></script> <canvas id="fishplot" width=600 height=400> <div id="err_msg">No support for HTML 5 canvas element</div> </canvas> </body> </html>
このキャンバス上に描かれるそれぞれのグラフの名前は、fishplot_plot_1, fishplot_plot_2 等となります。外部の javascript ルーチンでそれらを参照 することもできます。例: gnuplot.toggle_visibility("fishplot_plot_2")
竹野茂治@新潟工科大学