gnuplot の以前の版では、set size の値を、出力する描画領域 (キャンバス) のサイズを制御するのにも使っていた出力形式もありましたが、すべての 出力形式がそうだったわけではありませんでした。この目的のために set size を使用することは version 4.2 で非推奨となり、version 4.3 で は、ほとんどの出力形式が以下のルールに従うようになりました:
set term < terminal_type> size < XX> , < YY> は、出力ファイルのサイズ、 または "キャンバス" のサイズを制御します。サイズパラメータの有効な値に ついては、個々の出力形式のヘルプを参照してください。デフォルトでは、グ ラフはそのキャンバス全体に描画されます。
set size < XX> , < YY> は、描画自体をキャンバスのサイズに対して相対的に 伸縮させます。1 より小さい伸縮値を指定すると、グラフはキャンバス全体を 埋めず、1 より大きい伸縮値を指定すると、グラフの一部分のみがキャンバス 全体に合うように描画されます。1 より大きい伸縮値を指定すると、ある出力 形式では問題が起こるかもしれないことに注意してください。
このルールに沿わない主な例外は PostScript ドライバで、デフォルトでは以前の版のと同じ振舞いをします。gnuplot の次の版では、PostScript ドライ バも同様にデフォルトの振舞いを変更することになるでしょう。
例:
set size 0.5, 0.5 set term png size 600, 400 set output "figure.png" plot "data" with lines
このコマンドは、幅 600 ピクセル、高さ 400 ピクセルの出力ファイル "figure.png" を生成します。グラフはキャンバスの中の左下に置かれます。 これは、multiplot モードが常に行ってきた方法とは矛盾していませんが、し かし単一のグラフに対する version 4.0 の png ドライバの挙動とは異ってい ます。
竹野茂治@新潟工科大学