書式:
set clip <clip-type> unset clip <clip-type> show clip
gnuplot は点や線に対するクリップ型 (clip-type) として、points, one, two の 3 種類をサポートしています。ある描画に対して、これらの クリップ型は任意の組み合せで設定することができます。pm3d の色地図や カラー曲面で塗りつぶされた四辺形はこのコマンドでは制御できませんが、 set pm3d clip1in や set pm3d clip4in によって可能であることに注意 してください。
クリップ型 points を設定すると、描画領域内にはあるけれど境界線に非 常に近いような点をクリップする (実際には描画しないだけですが) ように gnuplot に指示します。これは点として大きなマークを使用したときに、 そのマークが境界線からはみ出さないようにする効果があります。points をクリップしない場合、境界線の辺りの点が汚く見えるかもしれません。 その場合、x や y の描画範囲 (xrange, yrange) を調整してみて下さい。
クリップ型 one を設定すると、一端のみが描画領域にあるような線分も 描画するように gnuplot に指示します。この際、描画領域内にある部分 のみが実際に描画される範囲です。設定しなかった場合、このような線分は 描画対象とならず、どの部分も描画されません。
両端は共に描画範囲に無いが描画領域を通過するという線分もあります。 クリップ型 two を設定することによって、このような線分の描画領域の 部分を描画することができます。
どのような状況でも、描画範囲の外に線が引かれることはありません。
デフォルトでは、noclip points, clip one, noclip two となって います。
全てのクリップ型の設定状況を見るには以下のようにします:
show clip
過去のバージョンとの互換性のため以下の書式も使用可能です:
set clip unset clip
set clip は set clip points と同義です。unset clip は 3 種の クリップ型全てを無効にします。
竹野茂治@新潟工科大学