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34.2 Arrow

set arrow コマンドを使うことにより、グラフ上の任意の位置に矢印を表示 することができます。

書式:

     set arrow {<tag>} {from <position>} {to <position>} {{no}head}
               { {linestyle | ls <line_style>}
                 | {linetype | lt <line_type>}
                   {linewidth | lw <line_width} }
     set noarrow {<tag>}
     show arrow

タグ $<$tag$>$ は各矢印を識別する整数です。タグを指定しない場合は、その 時点で未使用の最も小さい数が自動的に割り当てられます。タグを使うこと で、特定の矢印を変更したり、削除したりできます。既に存在する矢印の属性を 変更する場合は、タグを明示した set arrow コマンドで変更箇所を指定して ください。

$<$position$>$ は x,y あるいは x,y,z で指定します。そしてその前に座標系を 選択するために first, second, graph, screen を置くことができま す。座標を指定しなければデフォルトでは 0 と見なされます。矢印の端点は、 四つの座標系 - firstsecond の軸、graph あるいは screen - のうちの 1 つを選択して指定できます。詳細は coordinates を参照して 下さい。"from" の場所の座標系指定子は、"to" の場所に影響を及ぼすことは ありません。グラフの枠をはみ出る矢印を書くこともできますが、出力端末に よってはエラーを生ずることがあります。

nohead を指定することで、矢先のない矢 - すなわち線分を書くことも できます。これは描画の上に線分を描く別な方法を与えます。デフォルトでは 矢先がついています。

線種はユーザの定義したラインスタイルのリストから選ぶこともできますし (set linestyle 参照)、用意されている $<$line_type$>$ の値 (デフォルトの ラインスタイルのリストの番号) そして $<$linewidth$>$ (デフォルトの幅の乗数) を使ってここで定義することもできます。

しかし、ユーザー定義済のラインスタイルが選択された場合、その属性 (線種、 幅) は、単に他の set arrow コマンドで適当な番号や lt, lw などを 指定しても、変更はできないことに注意して下さい。

例:

原点から (1,2) への矢印をユーザ定義済のラインスタイル 5 で描くには:

     set arrow to 1,2 ls 5

描画領域の左下角から (-5,5,3) へタグ番号 3 の矢印を描くには:

     set arrow 3 from graph 0,0 to -5,5,3

矢印の端を 1,1,1 に変更し、矢先を外して幅を 2 にするには:

     set arrow 3 to 1,1,1 nohead lw 2

x=3 の所へグラフの下から上まで鉛直線を描くには:

     set arrow from 3, graph 0 to 3, graph 1 nohead

2 番の矢印を消すには:

     set noarrow 2

全ての矢印を消すには:

     set noarrow

全ての矢印の情報を (タグの順に) 見るには:

     show arrow


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Shigeharu TAKENO
2003年 1月 16日